笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字922は「烈」。1985年は強烈なインパクトがあった

今日の漢字は「烈」。烈風、猛烈、痛烈。

 

日本の国連における40年周期説というのがある。

1868年から1904年・・明治維新から日露戦争 上り坂

1905年から1945年・・日露戦争から第二次世界大戦  下り坂

1946年から1985年・・戦後からプラザ合意 上り坂

1986年から2025年・・バブル経済崩壊、超デフレ時代 下り坂

 

   この法則に当てはめると、あと4年は下り坂が続き、その後好転という予測も成り立つ。しかしそんな説が当たるほど今の世の中そんなに甘くはなく、激動の時代。デフレ脱却の出口はまだまだ真っ暗闇である状況には変わらない。

 

   さて、上の法則の転機となった1985年。プラザ合意円高ドル安の流れを作る、日本の政治経済史における重要な事件だった。それまでは1ドル250円だったのが、一気に120円へと突入。高度経済成長で高収益だった輸出中心企業は大打撃を受け、その後の長い不況の前兆となった。

 

   そんな1985年であるが、個人的にはその前後20年くらいを含めても最もインパクトがあり、かつ印象に残る年だった。

   普通は社会人となる年が記憶に残る場合が多いが、私の場合、社会人となった1987年よりも、大学3年生の1985年の方が印象に残る。それほど1985年、昭和60年は、プラザ合意を抜きにしても、インパクト絶大な年だった。

 

   何と言っても阪神タイガースの日本一が大きい。21年ぶりのリーグ優勝に関西は沸き立った。おそらく往年のタイガースファンの多くは、1985という数字に愛着を持っていることと思う。誇張的表現ではあるが、バカ息子が東大に入るような、それくらい当時のタイガースの弱さからは考えられないことだった。当時熱狂の渦に巻き込まれた地域にたまたま住んでいたから強烈な印象があるのかもしれないが、これが他の地域に住んでいれば、もっと冷静になっていただろう。

 

   1985年8月12日の日航ジャンボ機の墜落事故。御巣鷹山に墜落し、520名の命が失われる大惨事となった。歌手の坂本九らが犠牲になった。その後の阪神淡路大震災東日本大震災と、大きな震災で死者はそれを上回るが、どこかに自然災害という意識はあるが、飛行機の墜落はどう考えても人災である。あれ以来、飛行機の安全が声高に叫ばれ、航空会社も徹底して空の安全を追求するようになった。何かが起きないと変革しない社会もどうかと思うが、飛行機、電車、船、車など、多くの人間が乗る乗り物を製造する技術者には、何をもってしても安全第一の精神でいてほしいものである。

 

1985年の他のエポックメイキングなことは、

任天堂ファミリーコンピューター」の登場。

・つくば科学万博。

電電公社がNTTに民営化。

・CDプレーヤーの爆発的ヒット

・TBSドラマ「金曜日の妻たちへ」と「恋におちて」のヒット

特にこのドラマは、一見平和で幸せに見える専業主婦が、不満から不倫に走るという、当時では斬新のストーリーが、団塊世代のあこがれを誘い「金妻」現象となった。

  ほかにも、お化け番組「8時だよ全員集合」が終焉を迎えるなどの動きもあった。

 

   誰しもが、「記憶に残る○○年は?」と聞かれると、入社した年とか、自分の結婚した年とか、子供が生まれた年とか、アニバーサリー的な年を答えることが多い。しかし私はそのアニバーサリー年よりも、この1985年という、自分の周りの生活には何ら関係のない年の出来事が、脳裏に濡れ落ち葉のようについて離れない。それほど強烈で、震撼させられ、忘れようにも忘れられない事件の数々があったのだと思わざるを得ない。

(参考文献:「1985年」吉崎達彦

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純烈の歌は聞いたことがない