今日の漢字は「拠」。根拠、占拠、拠り所。
久しぶりにバレーボールを見に行った。
果たしていつ以来だろうか。幼い頃、バレーボール好きな父親に連れられて、地元に遠征してきた女子バレーを見た記憶があるが、それも40年以上も前だ。
そんな記憶しかない中で、実はバレーボール男子Vリーグ2部に北海道のチームが2つあることを最近知った。旭川を本拠地とするヴォアレス北海道と、札幌を本拠地とするサフィルヴァ北海道。どちらもV1リーグ参入を目指して鎬を削っている。その2チームがともに札幌で試合があるということで、初物好きの私としては、ぜひ行ってみたいと思った次第。
市内中心部にある総合体育館の3階席チケットを買って、いそいそと出かける。第一試合はヴォアレスVSきんでん。きんでんは大阪のチーム。すでに試合は始まっていて、第3セットから見る。久しぶりに生で見るバレーボールは迫力がある。とにかくスパイクサーブをきちんとレシーブできるから凄い。速攻あり、移動攻撃あり、ラリーありと両チームとも多彩な攻撃で面白い。ブロックが決まると会場は盛り上がる。最後は地力にまさるヴォアレスが3−1で勝利。順当勝ちであった。ヴォアレスはこれまで首位を独走し、V1参入プレーオフ進出へ最右翼であり、これからも負けられない戦いが続く。
第2試合は地元サフィルヴァVS大同特殊鋼。大同特殊鋼はハンドボールが強いチームだったと記憶しているが、名古屋のチーム。これまで下位に沈んでいる。一方のサフィルヴァはホームゲームのド派手な演出も後押しし、勝つ気満々。しかも前日の試合、ヴォアレスとの北海道ダービーを制して2位浮上と勢いに乗る。ここで取りこぼすとプレーオフが怪しくなることから、絶対に負けられない試合である。その意気込みが試合開始から全開。あれよあれよという間に2セット連取して、1時間も経たずに試合が終わるくらい、圧勝ムードが漂った。しかし大同特殊鋼も3セット目に反撃。取りつ取られつのシーソーゲームはついに24対24のジュース。しかしホームで圧倒的な勝利を収めたいサフィルヴァが最後に2点を連取して熱戦に終止符を打った。
バレーボールは地味なスポーツという印象があったが、DJが常に試合を盛り上げていたり、選手入場も光とスモークの演出で見るものを楽しませる。地元のアイドルグループのミニコンサートもある。全体的にエンターテイメントに徹していた。観客も若い人や家族連れなど約1000人が会場を埋め、意外とバレーボールファンがいるのだと、目から鱗であった。
リーグ戦はこれから終盤に突入するが、サフィルヴァ、ヴォアレスともに北海道勢がこのまま好調を維持し、V1リーグ参入プレーオフに進めそうな盛り上がりを見せたならば、もう一度見に行きたいと思わせる、そんな生観戦であった。