今日の漢字は923は「己」。自己を見つめ直すソロ○○

今日の漢字は「己」。自己、利己的、知己、克己心。

ソロキャンプが人気である。朝のワイドショーで紹介されていたキャンプ場はおひとり様専用のキャンプスペースを設けたが、週末は予約で満杯だという。キャンパーは独身の若者だけではなく、中高年も多い。これは子育てにひと段落して余裕ができたというのもあるが、特に仕事以外で家に居場所のない亭主族がひとりキャンプ場という居場所を見つけて１日寛ぐという見方もあり得る。その番組のコメンテーターは、「自然の中で生活することは人間の本能回帰だ」という内容のことを述べていたが、疲れた都会の生活を離れ、自然のヒーリングシャワーを浴びたいという気持ちもわかる。

最近、結婚しない若者が増えたせいか、また、中高年者が、家族とべったりではない、独自のライフスタイルを築きたいのか、ソロ○○が注目されるようになっている。典型的なアウトドアソロ活動は釣りとバイク。知人の50代男性は、毎週末、海釣りで日本海沿岸にカレイやホッケを釣りに行く。金曜日の夜からでかけて早朝から釣り始めるから本格的だ。また別の知人は中型バイクの免許を取得。週末ライダーとして支笏湖や洞爺湖方面へのツーリングを楽しむ。趣味を持つと一生楽しめるというが、一人で気兼ねなく楽しめるこれら活動は、家族から文句を言われることもないからいいのだろう。

ネットを見ていると、難易度の高いソロ○○が載っていた。ひとり焼肉やひとりボーリングは今や普通の現象だが、この中で私が難易度が高いと思ったのは、ひとり遊園地とひとりボート。遊園地に一人で行くのは勇気がいる。ボートは他のボートを漕ぐ人たちの視線が気になる。なかなかハードルが高い。会社の同僚で50代の男性は、娘とディズニーランドに行く予定が、急遽娘がキャンセル。チケットを買っていた彼は、勿体ないからと、果敢にもひとりディズニーランドに挑戦。その顛末を聞いてみると、「人が多すぎるし、親子別々の乗り物に乗るのか、お父さんのひとり乗車もあって、全く違和感はありませんでした」とか。超混雑のディズニーなら全く目立たないが、これが田舎の遊園地なら浮くこと必至で、とても私はチャレンジできない。

マニアでもない限り、無理にチャレンジする必要もなく、一人キャンプや一人回転寿司のように初心者コースから初めて、自信がついたらさらにハードルの高いものにチャレンジしてみるのもいいと思う。一人でチャレンジすることで、自己を見つめ直すきっかけにもなる。

「一人で○○をやるなんて常識外れ」という常識を越えた所に新たなマーケットがある。意外なひとり○○が大ブームを巻き起こす可能性もあるかもしれず、それに気づいた仕掛け人が大いなる利益を得ると思う。