笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字880は「賀」。佐賀の唯一の自慢はサガン鳥栖

今日の漢字は「賀」。賀正、年賀、祝賀会、横須賀、加賀藩志賀高原

 

そうだ、佐賀に行こう。

鳥取、島根、福井、滋賀、佐賀。私が個人的に思う日本の地味5県の中でも、最強部類に入る地味県の佐賀県。パブリックイメージも「佐賀と言えば吉野ヶ里遺跡」くらいしか思い浮かばない。

 

   先日発表された都道府県魅力度ランキングでもブービーの46位。後ろには茨城県しかないから、佐賀県民にとってはつらい結果である。

   はなわの「佐賀県」でもさんざん馬鹿にされていて、ネガティブイメージが先行している。観光名所としては、他にも有明海のムツゴロウ、伊万里焼、日本3大松原のひとつ、唐津の「虹の松原」など探せばいろいろあるが、今ひとつパンチがないし、エッジが効いていない。

 

   大都市福岡市を擁する福岡県と、異国情緒溢れる観光都長崎市を擁する長崎県に挟まれれば、どうしても地味にならざるを得ない。観光もほとんどがスルーの世界。佐賀で1泊2日を過ごそうと考えれば、どこに行けばいいか迷ってしまう。

    唯一吉野ヶ里遺跡弥生時代に思いを馳せる方法はあるが、そんな観光地も2時間もあれば見終えてしまう。魅力の乏しさは如何ともしがたい。長崎新幹線が開通しても乗客には一顧だにされず「スルー県」になりそうである。

 

    そんな地味な佐賀県で頑張っているのは、Jリーグサガン鳥栖サガンは「砂粒が固まって砂岩になるように小さい力を結集させ、団結していこう」との想いが込められている。当然ながら「佐賀」のフレーズも折込み済み。ただ、サガン鳥栖京都サンガは似ているから、同じリーグにこの両チームが所属すると、ややこしくなる。

    そんなサガン鳥栖は2012年にJ1リーグに昇格して以降、1度も降格することなく、しぶとく戦い続けている。何といっても鳥栖市は人口が7万人ほどの小都市。Jリーグ全57チームの本拠地の中では最も少ない。典型的なプロビンチャであるが、年俸の低い選手や若手の選手を大胆に起用し、運動量で他を圧倒する戦いで上位をキープ。歯車が噛み合っているようである。

 

    サガン鳥栖のホームグラウンド「駅前不動産スタジアム」は何と言ってもアクセスがいい。鳥栖駅から徒歩3分。これほどアクセスのいいスタジアムは他に無い。調べると鳥栖機関区と操車場跡地にスタジアムがつくられたそう。特に遠方から来るアウェーサポーターにしてみれば、九州の交通の要所である鳥栖駅の駅近スタジアムは至極便利である。バスで渋滞に巻き込まれながら30分以上かけてやっと到着するスタジアムが全国に多いなか、まさに「駅前不動産的なスタジアム」である。

 

   何もない佐賀にありながら、全国に情報発信できるサガン鳥栖の存在は大きい。こういう規模の小さい地方クラブがJ1でしぶとく戦う姿は、同じような境遇の地方クラブに夢と希望を与えるであろう。

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