笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字899は「字」。京都と言えば大文字焼き

今日の漢字は「字」。文字、字数、大字(おおあざ)、一字一句、四字熟語。

 

   京都。もう何回も書いているが、大学時代の4年間の京都生活は刺激に満ちていた。1000年の歴史と文化の重層性、深層性や盆地特有の気候変動、独特の京都人気質、雅の世界に誘う古都の佇まいなど、北海道人からしてみたら、まさに異国に身を置いたような衝撃を受けた。

 

「京都嫌い」という新書が一時期脚光を浴びたが、確かに京都人は大阪や東京と較べると閉鎖性が高い。京都生まれ、京都育ちの大学の友人は、私が北海道出身であることに対し、「いーなー北海道で」と口では言うものの、そのうち「ほっかいどう」から「ほっーけーどー」にイントネーションが変わっていった。その言い方は、本人は全く悪気はないのだが、北海道出身者を小馬鹿にしたイメージで私には伝わった。東京に3年間住んだ時は、誰からもそのような言われ方をしなかったので、今振り返ると、私を上から見下していたのではなかったかと思う。そういう意味ではやはり京都人は、昔の都人としてのプライドが高いし、大阪人に対しても「がさつで不真面目」と見下しているような気がする。

 

    さて、京都の夏の一大イベントといえば、大文字焼き。「祇園祭」「時代祭」「葵祭」と並ぶ京都四大祭りのひとつ。京都は盆地で山に囲まれているから、市内のどこからでも山が見える。その山の中腹に「大」の字を模した松明を灯すもの。五山送り火として「大」「妙」「法」「左大文字」「船形」の各文字が浮かび上がる。

 

   私が所属した大学時代の旅行サークルで、唯一のボランティアが、大文字焼きで生じたさまざまなゴミを拾う清掃活動だった。場所は清水寺への参道の途中から山腹に登るルート。賑わう観光客を尻目にジーパン・トレーナーの清掃モードで歩く20、30人の浮いた一団は、清水寺に向かうことなく、途中から山道に入る。ぜえぜえと息を切らし、ひたすら大文字焼きの松明置き場のある所まで登る。そして到着次第、すぐさま点在する松明の燃えカスなどをひたすら拾う。プラゴミなどはないから、ゴミを拾う実感はないが、来年また綺麗に松明を灯していただけるよう、しっかりと片付けた。小一時間ほど汗を流し作業を終了し、来た道をとぼとぼと引き返す。しかしこのボランティアには唯一プレゼントがある。それは掃除をしてもらったお礼に、参道の土産物店の方からジュースの差し入れがあること。しかも自販機で各自1本だけ自由に好きなジュースを選べた。私も最後のジュース欲しさにゴミ拾いを頑張ったというのもある。

   あの頃はエコも環境保全も、ましてやボランティアという行為もまだまだ市民権を得ていない時代だったが、心地よい汗を流す一幕だった。

 

    さて、京都といえば、京都サンガ。以前はパープルサンガといっていたが、パープルが取れた。もともと「京都紫光クラブ」からスタートしたことが由来だが、サガン鳥栖と間違われるから、、個人的にはパープルサンガの名称の方が好きだった。今年は好調で、J1に昇格できそうな勢いである。京都も天皇杯を一度制しているから、ユニフォームに星があって羨ましい。京都は、実はJリーグの最多連敗の17連敗(1996)という不名誉な記録を持っている。当時はVゴールがあったから、今なら引き分けにカウントされる試合もあるだろうが、17試合も負け続けると、今なら暴動が起きそうである。

   そのサンガの本拠地のサンガスタジアムが隣町の亀岡市にできた。サッカー専用競技場で、映像で見る限り、ピッチが近く観戦しやすそうである。アウエー観戦するスタジアムの第一候補として、いつかは京都観光を兼ねて訪れてみたいと願っている。

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字余りの俳句もオツ