今日の漢字522は「拷」。癖は他人にとっては拷問である
今日の言葉は「拷」。拷問しか思い浮かばない。
癖は他人にとって拷問になるという言葉を、「その癖、嫌われます」(竹内一郎)から拾う。
さて、この本で述べる、嫌われる癖とは以下の通り。
・クチャクチャ音を立てて食べる
・舌打ちする
・貧乏ゆすり
・頻繁にため息をつく
・腕を組む
・鼻をかんだティッシュを見る
・パソコンを使う際に音を立てる
・音を立ててガムを噛む
・独り言を言う
・ペンを回す
著者は、特に「頻繁にため息をつく」ことに忠告する。「ため息は命を削る鉋(かんな)」という言葉があるが、周りにも負のオーラを放つから厄介だ。
ため息は期待はずれの時に起こる。期待通りにならないからといちいちガクッとしていては身が持たない。
また、鼻をかんだティッシュを見るもこと要注意。公の場でこれをやってはいけない。公私の区別を軽視する習慣が癖になり、いつかはしっぺ返しがくると注意する。
私の身内で印象に残るのは、上司の舌打ち。面白くないことが起きた時や、期待通りに事が運ばない時によく舌打ちをし、そのたびに職場を凍りつかせていた。本人は全く無意識なのだが、聞いている側としては、不満の裏返しだから、そのたび周りの人間が下を向くしかなかった。案の定、評判のいい上司ではなかった。だから反面教師として、舌打ちは決してやってはならない行為として、自分の心の中に封印している。
やってはいけない口癖もある。
・すみません の連発
・えー あのー の口癖。無意味な言葉をたくさん使う人は、頭が良さそうに見えない。確かにテレビのコメンテーターは無駄な言葉が少ない。
極力「えー」 は減らしたい。
・俺はもう年だから。 これはマイナス思考の産物。人間まだ成長の余地はある。そんな諦めモードのオヤジにはなってはいけない。65歳になっても血気盛んな郷ひろみを見習いたい。
さて、癖を直す方法をどうするか。
基本は、「人のふり見てわがふり直せ」と、まずは観察から変えていく。その観察眼を持つために、指摘するのが、能でいうところの「離見の見」。いわゆる第三者目線で見るということ。
そして他人の癖に気づくことで、自分の癖に気づく。自分の癖に気づけば、それを直そうとするし、自分に余裕ができる。客観的に物を見ることができるようになるし、冷静にもなれる。
自分の癖に気づくということは、自分の心の問題に目を向けるということになる。
そう言われて、私に癖がないかと振り返ると、ペン回しとパソコンのタイピングがあった。
確かにペン回しは暇な時に頻繁にやるし、パソコンもよく音を立てて打つことが多い。
ただ、その事実には一応が気づいているわけであるから、直すことはいつでも可能。癖が習慣とならないよう、忠告を真摯に受け止め、理想の姿を追い求めていこう。人を不介入させないよう、気を配るという意識を忘れてはいけないと思う。