今日の漢字521は「近」。死の間近になって後悔することは何か
今日の漢字は「近」。近所、近郊、最近、親近感、近鉄、近藤春菜、友近。
死を間近に控えた人が後悔することが雑誌に載っていた。
男女合わせたものだが、
第一位 もっと貯金をしておくべきだった。
第二位 もっと親孝行すべきだった。
第三位 もっと親と会話すべきだった。
第四位 子供と一緒に過ごしたかった。
第五位 死ぬまでに○○さんに会いたかった。
第六位 ケチケチせずに美味しいものを食べたかった。
第七位 歯のケアをしっかりしておけば良かった。
第八位 もっと日本や世界を旅すれば良かった。
第九位 生まれ変わったら、別の職業に就きたい。
第十位 酒を覚えなければよかった。
一方、男性のみの場合のランキングは、親孝行、貯金、お酒ときて、第四位に、タバコを覚えなければよかった。第五位にお金をもっと計画的に使えばよかった、がくる。
これらを今さら後悔してもしょうがないと見るか、それを前提に今からできることをやっておこうとの発想の転換となるのか、人それぞれの考え方だろうが、自分が臨終間際に立ってみないとわからない。
普段は何事もなく平穏に生きていたはずが、大病が見つかり「余命○○です」といきなり医者から告げられると、天国から地獄、一気に不安と後悔と忸怩たる思いの日々に支配される。
その時に何を思うのか。ランキングで多くの人が嘆いているように、親や子供、友人などと会っておけば良かったというが、親はもう死んでいなかったりと、相手があることなので難しい部分はある。しかし少なくともお金、酒、タバコはセルフコントロールできるし、今からでも律して計画的に対処することが可能である。
人間は悲観的動物だと言われるが、日本人は平均寿命が長いということもあり、健康や寿命に対しては極めて楽観的だと思う。お酒やタバコに対しても寛容な気がする。
健康診断で引っかかって、酒やタバコを止められていても、根拠なく大丈夫だと楽観視して、同じ生活を続けた挙げ句にあとから痛い目にあう。「俺の人生酒なしではいられない」と毎日深酒し、60歳で亡くなった身近な人がいる。
死ぬ間際になって「ああ、俺の人生はとても楽しかった。もう思い残すことはない」と満足して死ねる人がどれほどいるか。「あれをやっておけばよかった、これをやっておけばよかった」「これをやめておけばよかった」と病院のベットの中で悶々と後悔のオンパレードで終わる人生は空しい。
こうして警鐘を鳴らす雑誌の記事を見るにつけ、「俺は全然大丈夫」とやり過ごすのか、それとも自分事として、「これはまずい。今から対処しよう」と、今後の過ごし方の参考とするのか。素直で謙虚な心で受け止めれば、ちょっと考えてみようかとなるし、気づきにつなげられるか、全ては自分の心の持ち方次第である。
特に50代、60代は意識していかなければならない問題である。