笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字474は「化」。会社の老化について考える

今日の漢字は「化」。化学、少子化、変化、化石、液状化、進化、化身、権化。

 

    会社の老化度チェックというものがあった。

 

    下記の項目がYESであれば、老化は確実に進行しているという。

 

1.報告・連絡のためだけの定例会議が多い

2.意思決定に必要なのは前例と実績である

3.「できない理由」が得意な社員が多い

4.「金と数字」が判断基準の全てである。

5.何を決めるにも複数の担当者が必要である

6.出世するのは現場・ラインより、管理・スタッフ部門である

7.「何を言ったか」より「どの役職の人が言ったか」が重要である

8.評価は減点主義である

9.現場で手を動かしているのは外注先で、自社はその管理が仕事である

10.「得意先の課長」より「自社の社長」とのアポが重要である

11.仕事は誰がやっても同じアウトプットとなるよう「組織化」されている

12.「変わった人」は迫害される企業文化である

13.「誰が信頼できるか」より「誰が担当者か」が重要である

14.他責で依存心の強い(何でも他人と会社のせいにする)社員が多い

15.会社全体より自部門の利益を優先させる

参考文献「会社の老化は止められない(細谷功)」

 

    一番多そうなのは10。「得意先の課長」は重要ではなく、「自社の社長」のアポのキャンセルなど有りえないというケース。大企業病の一旦だと想像するが、このケースは結構多いのではなかろうか。この社長優先の行動は、顧客にとっても、会社にとっても何の付加価値もない。結局は顧客サービスより自社組織が大事となって内向きの理屈がまかり通るのである。

 

    組織の肥大化とともに顧客が「遠く」なっていき、頭にあるのは自社のこと、さらには「自分の組織」のことだけになってくる。

 

    日本の官僚組織をみればわかりやすい。本来国民のために仕事をする役人たちが、森友学園の時のようになぜ組織防衛に走るのか。口では「国民のために働く」と表向きは言いながら、内情は「自分の省庁の省益」目的に働いている。そういう意味では、日本の省庁が日本の組織で最も老化しているという笑えない事実がある。

 

 

 

    会社の成長につれて仕事は標準化され、誰がやってもほとんど結果が同じようなやり方が推奨される。従って12のような「仕事ができても変人」は社内で存在価値を失い、牙を抜かれた狼のようにおとなしくなる一方、大多数は個性が埋没し次第に自分らしさを出せなくなり、社員の会社でのモチベーションは「ほんのわずかの形式の差」となっていく。

 

    そこで同期の中で少しでも先頭に出ることがモチベーションとしては何よりも重要となる。

 

    伝統的な大企業は同期入社の「差を実感させる」ために役職を細分化。さまざまな役職を設け、社員のモチベーションの維持に苦慮する。名刺には「課長補佐代理心得」のように、社外から見れば全く区別のつかない役職が増えていくが、当の本人は「ヒラよりも上」という意味不明な優越感で存在意義を確認する。

 

    これも会社が成長から老化に向かうにつれて出てくる大きな問題である。

 

    では会社の老化を止めるのに、先に上げた項目と逆のことが出来るかと問われてもなかなか難しい。

 

     ひとつ言えることは、少なくともテレワークの活用により、無駄な会議の削減ということはある。メールやズームの活用で効率的な運用が可能である。また、回覧の効率化により、スタンプラリーのように多くの判子のついた書類が回るという無駄の削減もある。

 

  あとは考える社員を増やすこと。社員の思考力の向上を目指すという手もある。

 

    会社や組織にどっぷりと浸かり、思考停止の社員が多い。他責で自ら考えることを放棄した社員をどう復活させるか。

 

    そんな社員を脱皮して、考える社員を増やすことが会社の老化を食い止めるひとつの策となる。

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