笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字456は「独」。ドイツの労働環境と日本のそれを比較する

今日の漢字は「独」。独学、独身、独立、独断、独占、孤独、国木田独歩

「5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人」(熊谷徹)によると、ドイツの労働条件が羨ましい。

有給休暇の最低日数 ドイツ 24日

                                         日本  10日

労働契約 ドイツあり

                     日本なし

 

ドイツの有給消化率 100%消化(30日)

日本の有給消化率  47.6%(2014年)

 

ひとりあたりの労働生産性 ドイツ 7,726円

                                                    日本  5,928円

 

一世帯あたりの可処分所得 ドイツ 370万3300円

             日本  316万9468円

 

年平均労働時間 ドイツ 1371時間 1日10時間の労働禁止 日曜祝日の労働禁止

        日本  1719時間

 

自殺率(人口10万人あたりの自殺者数)ドイツ10.8人

                   日本 18.7人

 

    数字面から比較すると、ドイツの方が働きやすい国だというのが良くわかる。

    これだけ日本とドイツに差があると、ドイツの労働環境が羨ましい。しかも熊谷氏曰く、長期休暇もみんなが調整して取れるようになっており、労働と休暇にメリハリがあるという。しかも労働生産性が日本よりも高いのだから、よほどメリハリをつけて集中して仕事に取り組んでいるのであろう。

 

    時短と休暇がもたらす心の余裕がドイツの労働生産性をあげているのではないかと思う。

 

   日本の場合は、教育の影響が大きいと筆者は指摘する。集団の調和を重視する教育により、「他の人が働いているのに、自分だけは休めない」という罪悪感が生まれる。皆が休む時は自分も休みやすい。職場の一体感と、皆と一緒にいることの安心感が根底にあり、その代表例がGWとお盆の高速道路の大渋滞や新幹線の大混雑である。

 

    ドイツ人には皆が同じように休むシステムなので、自分だけ休むというような罪悪感がないという。長期休暇は労働者に与えられた権利として社会的に認められているのである。

 

    日本とドイツの差は、組織の問題もある。ドイツは仕事が個人ではなく、組織についている。だから特定の担当者がいなくても仕事が回るというメリットがある。ドイツでは、雇用の流動性が高いので業務の担当者が頻繁に変わる。こうした環境から、誰が担当者であるかではなく、会社としてきちんと対応することが重視される。

    担当者と連絡がとれなくても、代理の同僚がきちんと対応するし、顧客自身も長期休暇を取るから常に特定の社員でなくてはならないということはない。

 

    日本は担当者がいなければ仕事にならないとか、顧客に迷惑をかけるということはない。

このあたりは大いに見習うべきところであろう。

 

    日本も働き方改革で、ようやく政府も重い腰を上げたが、諸外国の事例を参考に果たしてどこまで労働者が働きやすい環境を作れるかにある。

    新型コロナウイルスの影響でテレワークが常態化し、逆に今までいかに非効率な会議や仕事のやり方をしていたか皆、気がついた。在宅しながらも生産性を上げられることができれば、ワークライフバランスが実現できる。ここで本格的に働き方の改革につながっていくのか、それともコロナが収束したら元に戻るのか。その時に各企業の経営者がどのような指針や政策、方向性を示すかによって、成長する企業と衰退する企業の差が明確になると思う。

f:id:laughing-egao:20200802194151j:plain

独りを楽しむ術を身につけよう