今日の漢字1022は「遭」。ゴキブリとの遭遇は勘弁して
今日の漢字は「遭」。遭遇、遭難。
北海道に生まれ育って道外に出たことのない人が、転勤や引っ越しで本州方面で住む場合、以前本州に住んでいた人に必ず聞く質問がある。
それは、「ゴキブリはよく出ます?」
大概、その質問に対しての答えは、「よく出るよ」。
さらに質問者「どうです?」
回答者「あんまりお付き合いしたくないね」。
北海道人にとって、ゴキブリは未知の生命体。北海道はゴキブリにとって寒すぎて住める環境にはないから、普段は100%接することはない。しかし転居や転勤で本州以南に住むとなると、この忌まわしきエイリアンと必ず遭遇することになる。
私は学生時代の関西生活でゴキブリの経験はあった。しかしその後妻や子供たちと東京に住んだ際、妻子がその洗礼を受けた。ゴキブリとご対面した妻と子供がびっくりしたのは、その逃げ足が早いこと。
北海道人にしてみると、黒く光った虫はほとんどがクワガタかカブトムシに見えてしまう。だからゴキブリもそのイメージで接するから、「歩みは遅いのだろう。だからじっくり彼らの行動をよく観察してから仕留めればいい」と初期対応を想定する。しかし人間さまに見つかったゴキブリの瞬発力の強さと逃げ足たるや凄い。カサカサという形容詞がぴったりの早足で駆け抜けていく。あれよあれよという間に家具や台所の隙間に滑り込み、逃避されてしまう。最初のゴキブリとの邂逅は、先方の身体能力の高さに驚き、慌てるうちに勝負が決するのがほとんどである。
私は関西でのゴキブリバトルを経験はしていたが、カミさんは初体験。最初に居間にゴキブリが出た時には、私も久々のご対面で一瞬の隙を見せてしまい、取り逃がしてしまった。
ゴキブリの特徴は逃げ足の速さだけではない。それは飛ぶこと。飛んだ瞬間を見た日には、この世のものとは思えないくらいたまげた。確かにカブトムシも飛ぶが、レベルが違う。またもや彼らの身体能力の高さに唖然としてしまうのである。
本州以南の人々には本当に鼻で笑われるくらい、北海道人にとって、ゴキブリとの共存はとても耐え難いもの。彼らの方が人間よりも何億年も前に先に住みつた大先輩ではあるが、リスペクトの気持ちは起きない。もっと共存共栄精神を発揮してはと思うが、あまりお付き合いしたくない虫であることは間違いない。
地球温暖化をいいことに北海道に移住されても困る。何としても津軽海峡を超えてほしくないと切に願うのみである。