今日の漢字956は「咲」。遅咲きの芸能人とは
遅咲きの芸人で以前、錦鯉の長谷川氏を取り上げたが、ラジオで遅咲き芸能人ランキングを発表していた。リスナーから寄せられた候補者をまとめたものだが、さて、どうなるのか。
第五位。ムロツヨシ。
第四位。吉田羊
第三位。錦鯉長谷川氏
第二位。タモリ。
第一位。阿部寛。
と相成った。
吉田羊は、売れるまでかなり苦労したようだが、今や映画やドラマにひっぱりだこ。ポカリスエットのCMは長いこと続いているし、全般的に良い女優イメージで仕事をしいているように思う。(個人的にはポカリのCMは好きではないが)
阿部寛はテルマエロマエの大ヒットで、すっかりローマ人役のイメージが板についている。TBSドラマ日曜劇場「ドラゴン桜」でもいい味を出していた。彼もモデル上がりで役者業に転身した当初はかなり苦労したようだ。
よく下積みというが、実力を発揮できないまま、人気も出ず、仕事も増えずに時間だけが虚しく過ぎる。オーディションで合格し映画やドラマに出て、ツイッターで話題になったり、視聴率を上げるのに貢献したりして、次のドラマでも呼んでもらえるなど徐々に仕事を増やし、次第に認知してもらえるようになる。錦鯉のように今年のM-1で優勝し大ブレイクというのもあるが、運の要素も多分に大きいのではないかと思う。芸能人は人気商売だけに、一度つかんだ運は手放さないよう、必死で仕事を入れるというのもあるのかもしれない。
しかし遅咲きでブレイクする芸能人とは裏腹に、次第にフェードアウトしていく芸能人も多数いる。
10年ほど前だが、とある若手の女優をちょっとした広告で起用したことがある。仮にTさんとしよう。
当時、彼女は清楚なイメージを売りに、新進気鋭の女優として将来を嘱望されていた。TVコマーシャルもそれなりに出て知名度もあっての起用だったが、最近はとんと姿を見かけない。
ネットで検索すると、結構映画やドラマに出ているものの、今ひとつヒット作に恵まれていない。要するに地味なのである。ほとんどの人は「そんな人いたっけ」ではないかと思う。
遅咲きとして後々世間から評価されるのは、ある意味成功者。しかし遅咲きでなく、早咲きしたはいいが、その花びらの絢爛が長く続かない芸能人もたくさんいる。地道に脇役で活躍したり、舞台にその場を移すという手もあるが、移り気な一般人をくぎ付けにするのは並大抵なことではない。消えてしまっても、誰も惜しいとは思わないまさに水商売の世界である。50歳でM-1王者となった錦鯉長谷川氏は「中高年の星」として、これからも人気を維持してほしいと願う。