笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字957は「憂」。杞憂で悩む人は暇な人

今日の漢字は「憂」。憂鬱、憂慮、内憂外患、憂国

 

不安を抱く人は余裕の表れだという。

中国が発祥の熟語に「杞憂」という言葉がある。

   心配しないでいいことを、ああでもないこうでもないと心配すること。古代「杞」の国の人が、天が崩れ落ちてきやしないかと気を揉んだことに由来する。

   いつも不安でたまらないという人は、何だかんだで余裕のある人々なのかもしれない。

 

   スピリチュアリストの江原敬之氏がそのような趣旨のことを言っており、それは彼が個人カウンセリングで受ける相談事に、深刻な相談事はほとんどなく、いずれの相談も、自分の気持ちの持ちようで乗り切れたり、物質的な欲望を満たすための相談内容がほとんどだという事実に基づく。

 

    そして彼が得た教訓は、「人間、暇でいいことはひとつもない」こと。そして命の視点で考えれば、「現代人の抱える悩みの大半は些末なことで終る」とも言う。もし余命が3ケ月だとしたら、それまでの悩みは、ほとんどが意味をなさないものとなる。なぜならば、残された時間がないと気づけば、そこで冷静な気持ちを取り戻すことができるから。

 

    例えば、老後の資金が足りなくて生活できないと不安でいる人が、余命3ケ月と宣告された場合、お金のことなどどうでも良くなる。残された時間をどう充実させるかにシフトチェンジし、老後の資金のことで悩むアホらしさに気づき、冷静な心を持つようになるだろう。

 

 

   江原氏はそこで、「だから悩む暇のある中途半端に幸せな人が、本当に意味で不幸である」という。1日の占いによる行動を気にしながら生活する人がいるが、仕事や私生活で忙しい人は、そんな占いを気にしている暇はない。定年になっても再雇用で仕事したり、アルバイトなどをして忙しく日々過ごしている人に、「老後のお金が心配だ」と悩む暇がない。

   

    そういう意味では、さまざまなメディアで煽る不安ビジネスは、時間や暇を持て余し、考える時間がたっぷりある人をターゲットにし、何とか不安に陥れ、その不安を商品の購入に繋げようと虎視眈々と狙っているように映る。怪しい投資話や、効果のない健康食品、若返りを謳った化粧品、保険だ年金だ、はたまたコロナ禍で国は大丈夫か、今の総理大臣で日本の将来は大丈夫か。

暇だから、考える時間があるから悩んだり、不安になったりするのである。

 

    結局は、仕事にしても何にしても、一日一日、一瞬一瞬を全力で生ききる。そういう気持ちと行動を日々実践していれば、不安な情報に接することもないし、杞憂のように余計な心配をすることもなくなる。ポジティブに毎日を生きられるような気がする。

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後顧の憂いをなくす