笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字829は「遷」。レジャーの変遷をたどる

今日の漢字は「遷」。変遷、左遷、遷移、遷都。

 

レジャーの変遷について。

    小学生の頃に流行った国民的レジャーは、ボウリング。全国各地にボウリング場ができ、わが町にも、人口はそれほど多くないにもかかわらず、3軒のボウリング場が次々とオープンし、どこも大賑わいだった。テレビ番組でもボウリングの試合を中継し、当時、中山律子というアイドルのようなプロボウラーが大人気であった。

 

    最近はコロナですっかりご無沙汰しているが、会社の福利厚生行事として、よくボウリング大会が開かれた。体を使った交流はボウリングが最も手頃で、ゴルフほどのハードルはないから、幹事も準備しやすい。また、プレー後にはサクッと飲み会に移行できるから、汗をかいたあとのビールが旨いというのもある。

 

    そんなボウリング大会では、何回か賞をゲットした。大概マイスコアーは140前後が多く、1位とまではいかないものの、3位や5位くらいには入れるスコアを叩き出した。だからそれなりのスコアでそれなりの賞品を得たので、割と積極的に職場の大会に参加していた。

 

    大学生の頃に流行ったのは、スキー。原田知世主演「私をスキーに連れてって」が大ヒット。どこもかしこも白いスキーウェアに身を包んだエセ原田知世が出現した。当時はゲレンデもナンパの宝庫で、なぜか下界では見栄えが悪いのに、ゲレンデでは2割増しの美しさとなる。私の友人は、ゲレンデではゴーグルをつけているから、顔がはっきり見えないのをいいことに、ナンパしまくり。しかし相手の女性がゴーグルを外した途端に「はい、さいならー」と何事もなかったかのように滑走していくことを繰り返していた。

 

    世はバブルの真っ最中で、どこもスキー場の開発ラッシュ。ゴンドラや4人乗りフード付きリフトがバンバン作られ、小洒落たレストランも登場。若者は競ってゲレンデの社交場に繰り出した。夜に盛り場でナンパするのは不健全だが、ゲレンデとなると健康的だし、スキーに来る人はそれなりにお金を持っている人との品定めがあった。しかし残念ながら今やそんな雰囲気を微塵も感じさせないスキー場である。

 

    最後に登山ブーム。私も学生時代はよく山に登ったが、その時代に山に登っている人は若者しかいなかった。平成の時代は中高年が登山ブームを牽引した。この背景にはレジャーの多様化ももちろんあるが、健康志向と、週休2日の定着で気軽に登山ができるようになったことが大きい。登山は結構時間がかかるから、時間に余裕のある中高年が暇つぶしの趣味としてトライすることが多くなった。

    知人は「山の会」という組織に所属して、団体で山に登っている。その方は60代だが、新参者扱いで、こま使いのような存在だという。メンバーは70代が多いというから、皆さん健脚で人生を謳歌しているようである。

 

    レジャーは時代とともに変化し、浮き沈みが激しい。様々な人気レジャーが流行り廃れを繰り返すが、カラオケやキャンプのように、ブームとまではいかないものの地道に利用者を増やしているものもある。グランピングという新たなレジャーも出現している。

   あえて新規レジャーに付いて行く必要はないが、たくさんの選択肢の中から自分に合ったレジャーを探すのも、贅沢な悩みなのかもしれない。

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左遷の代表は菅原道真