笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字828は「誘」。炎上の誘発には乗らない

今日の漢字は「誘」。誘惑、勧誘、誘拐、誘導、誘因。

 

    国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口教授がインターネットモニター2万人を対象に「炎上時の書き込み」について調査した。

    その結果、炎上時の書き込み経験があったのは、わずか1.1%に過ぎなかったという。つまり炎上させているのはごく一部の人たちで、その一部の人たちが何度もしつこく書き込むことで、あたかも多くの意見のようになってしまっているだけだったのだ。

 

    テラスハウスの出演をきっかけに、その態度に対して批判が殺到、しつこい誹謗中傷に心を病み、命を絶ってしまったプロレスラーの木村花さんの件は記憶に新しい。

 

    冷静に考えてみれば、炎上するネタは、大概はどうでもいいネタばかり。その背景には自分に関係ないことに食いついて「怒ることを趣味にしている」人たちが存在する。テラスハウスの件にしても、テレビ番組という、「誰の生活にも影響を及ぼさないどうでもいいこと」なのに、それが人格を傷つける行為にまで発展した。

 

    いわば怒ることを趣味にしている人にとって、ネットは格好の「自己表現ができ、かつ怒りのやり場が持てる場所」。しかも身分を明かさずにいくらでも他人を罵倒できる。彼らは、罵倒できるならば材料は何でもいい。多くの人にはどうでもいい内容に執拗に食き、感情的な怒りをぶつけて暇をつぶしている。

 

    その現象に対してブロガーのひろゆき氏は、「要するに今のネットには、お金はないけれど時間は余っている暇人が溢れている」と分析する。

    お金のある人は、もっと楽しいリアルな趣味をもっていて、ネットの炎上騒動に参加する暇はない。かたや時間はあるけれど、その時間を有効に過ごすお金がないと、ひたすら関係のない人を攻撃して憂さ晴らしをしたくなるのかもしれない。

 

    炎上は決して多くの人が参加した議論の場ではなく、ごく一部の人が煽り立てて楽しんでいる世界にすぎないと警鐘を鳴らす。

 

    斎藤一人氏は「愚痴や悪口、文句を言う人に、幸せになる人はいない」と断言する。そのような精神的に不安定な人に神様は応援しない。「人の悪口や愚痴を言わないと人生は必ず変わる」という。その方程式に照らし合わせると、ネットに悪口を書き込んで炎上を誘発している輩には、決して幸せな人生が訪れることはない。

 

    そんな意見を聞いて改めていろいろなブログやツイッター掲示板などネット情報を冷静に見ると、どうでもいいことに過剰に反応して批判する意見をよくみかける。「お前」呼ばわりしたり、表現の間違いの揚げ足とりや、全く信憑性のない情報をあたかも真実性が高いかのように嘘の書き込みをして楽しんでいる愉快犯など、玉石混交の文字が飛び交う。それに付き合って過剰に反応しあう人々は、ひろゆき氏がいうように、結局は「生産性の全く無い、暇な人たちが暇をつぶし合う世界」に入り浸っているのかもしれない。

 

    結論は、愚痴や悪口、文句に付き合う(いわゆる反応して書き込んでしまう)ことは、それを言う本人だけでなく、結局それに反応する人々の幸せをも奪うのだと感じ、そうしたメディアとは距離を置きたいと思った次第である。

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身代金目当ての誘拐事件が減った