笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字807は「状」。本当に久しぶりに賞状をもらった

今日の漢字は「状」。状態、状況、白状、礼状、委任状、年賀状。

 

    とある投稿で表彰を受けた。それで賞状というものをいただいた。

    賞状という響きは一般的であるものの、実際に手にしたのは、思い起こせば学生時代に遡るような気がする。検定や資格などでの修了証や合格証というのは貰ってはいるが、賞状に限っていえば、本当にない。記憶を辿れば、卓球部だった中学生の卓球大会で市内3位入賞ということがあり、その時に賞状と小さなカップを受け取った。

 

    その後の高校、大学、社会人30年を思い起こしても、感謝状のようなものも受け取ったこともないし、表彰を受けるような社会の役に立ったこともない。会社で何かの功績をして社長表彰のようなものも貰ったためしがない。考えてみれば今まで賞状とは無縁の世界だった。

 

    よくニュースでは、オレオレ詐欺を防いだコンビニの店員さんや、女性に暴行していた男をやっつけたとかで警察から表彰を受ける話題が取り上げられるが、それらは本当にレアケース。レアケースだからこそニュースで報道されるのだろうが、行動力には目を見張るものがある。

 

     普段から「社会のために何かしよう」とか「社会のために役立とう」と常に意識して行動していれば別だが、なかなかそういう機会に恵まれないのか、自分自身が社会活動に対してポジティブな気持ちでないからかもしれない。

 

   今回久々に見たのは、賞状を入れる筒。深緑色で、草の葉っぱのようなデザインは定番の模様。卒業証書などでよく学生が手にしているが、そのような筒はその時くらいしか貰えない。我が家で改めて探してみたが、そのような筒は全くみつからなかった。それくらい無縁の世界なのだ。今回久しぶりにその筒にご対面したが、何十年も変わらないデザインに歴史の重みを感じた。

 

    少し前の話になるが、ある方のお宅にお邪魔した時に、居間にずらりとトロフィーやらカップやら賞状やらが「これでもか」とばかりに並べられていた。確か何かのスポーツ関係で得た表彰の数々だが、まさにその人にとっては「自慢の品」。自己満足というよりは、客人にひけらかすという意図が見え透いていた。それは本人にとっては誇るべき人生だし、その人の「外に向けて自己表現できるアイテム」であるから、アイデンティティの誇示には都合の良い品物なのである。

 

   さて、私はこのいただいた賞状をどうしようかと眺めても、飾るスペースもなければ、額縁に入れて飾る気持ちもさらさらない。人に自慢できる内容でもなく、自己満足で終わるものなので、静かに筒に入れて押し入れに眠ることになるだろう。こういう点でもあまのじゃくな自分なのである。

f:id:laughing-egao:20210729194202j:plain