笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字799は「衝」。衝動買いは当たり前の行動

 今日の漢字は「衝」。衝突、衝撃、折衝。

 

     衝動買いは誰もが経験する行動形態。衣服、アクセサリーから、趣味に関すもの、デジタル機器やオーディオ機器まで、あとあとの収支を顧みずにその場で欲しいから買ってしまう。結果、十分に満足して数日間は幸福感を得ることもあれば、買ったはいいが、あとで自分のイメージと違い「買わなければ良かった」と後悔することまで、様々な想いがよぎる。失敗した場合はその経験を糧に勉強するだろうし、味をしめていい思いをした場合は、再び衝動買いを繰り返すことにもなる。

  

    衝動買いで多いのは、ペット。犬や猫に見つめられると、「運命の出会い」となって即決で買ってしまう。子犬や子猫は可愛いいから、自然と「自分が世話してあげたい」との親心が働いてしまう。

 

    そんな経験は我が家にもあり、今我が家にいるチワワは衝動買いの賜物である。

   10年以上前だが、家族でペットショップを訪れた。子どもたちはまだ小学生で子犬見たさにさまざまな種類の子犬を見て回っていたが、妻と娘が子犬のチワワにぞっこん。「可愛いい」を連発し、いざ抱きかかえてみると、もうメロメロ。娘は私に向かって「犬を飼いたい。飼っていい?」と猫なで声で聞いてくる。妻も娘に同意し、「何か運命を感じるの」とドラマのセリフのようなことをのたまう。値段は20万円を超え、完全に衝動買いの域。私は「この値段なのに、即決で買うの?」と一瞬怯んだが、娘の「自分が面倒見るから」の主張と、妻も「私の財布からも出すわ」の援護射撃に圧倒され、断る意気地もないまま、チワワを衝動買いしてしまったのである。

 

   あれから12年。老犬になったチワワは居間で毎日居眠りの日々。世話する娘は社会人となり今は家にいない。最初は「私も面倒を見る」と息巻いていた妻もいつの間にか世話を放棄し、散歩すら行かなくなった。いつの間にか私がメイン担当となって久しい。個人的にはそんなに犬は好きではなかったが、世話をするうち情が移り、何ともいとおしい存在になるから不思議だ。まさにヒーリングアニマルとの生活を楽しんいるかのようである。

 

    衝動買いは回りが見えなくなり、冷静な判断がなかなかしにくくなるが、それによって心が満たされるのであれば、人間の行動として否定するものではないし、長い人生においてはどうってこともないと思う。衝動買いを許せないと否定するのは、心を貧しくしてしまいそうな気がする。要するに、「たまには衝動買いもいい」とバランス良く財布と付き合えばいいという考えである。

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