笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字662は「歩」。定年夫は出歩こう

今日の漢字は「歩」。進歩、初歩、歩合制、歩留まり。

 

    最近はアフター55、いわゆる定年までの10年間から、アフター65、いわゆる定年後をどうソフトランディングに繋げていくかを研究している。

 

そのひとつ。定年後の外出問題について。

 

    サラリーマン時代は、多くの男性は家を出て遅くまで帰ってこない。週末もつきあいゴルフだ接待だと家を空けることが多い。その間妻は家での生活が何十年とベースとなっており、家での生活パターンが染みついている。

   そこに定年した夫に四六時中いられると、生活ペースがすっかり狂わされる。

 

    特に家事を全くしてこなかった夫だと、妻にとって「夫のために昼食を作らなければならない」という重い命題が発生する。しかも掃除も洗濯もせず、家でゴロゴロしていられると、妻にとっては、何もできない不誠実な夫しか存在せず、イライラ、うつ状態など精神的に不安定になる。

 

   夫にしてみれば、「今まで身を粉にして働いてきたのだ。ようやく得た悠々自適な生活をして何が悪い」と開き直る。それはそれで一理あるのだが、それに加えて妻が外出しようものなら、「どこへ行く」だの「俺の昼めしは」など詰問状態にされると、妻にしてみれば「いい加減どこかに行ってよ」となるのは火を見るよりも明らかである。

 

   私の知り合いの定年夫婦は、夫は朝食を食べたのち、2階にあがったきり。昼食で1度降りてきてまた2階に上がり、夕食まで降りてこないという。引きこもり夫かというくらいずっと家にいるらしい。それもまた極端だが、何が楽しいのかと思ってしまう。

 

   そこで提唱したいのが、外出の勧め。

   少しでも家にいないことで、妻に安寧の時間を与える。そういう気遣いも大事である。

   まずは、手短かなところでは、散歩。朝や夕方など、目を凝らして見ると、中高年が散歩しているケースが結構見られる。犬がいれば、散歩という重要なお仕事がある。

    次に地域デビュー。町内会など地域の活動にうまく入りこめれば、そこでみっちりと時間をとることができる。人と接することで刺激にもなるし、生きがいにつながる。もしくは地域活動。今やいろいろな業界はとにかく人手不足。労働とまでは行かないまでも、ボランティアの需要は今後ますます高まる。そういう所に積極的に出向いて活動すれば、地域や社会のお役に立ったという充実感が得られる。

    最後はやはり労働。これに勝るものはない。何と言っても賃金という報酬が得られるから、そのお金でおいしいお酒や料理を食べようというモチベーションにつながる。よく「年金があるのだから無理して働かなくていい。へたに働きすぎると税金が多く取られる」を理由に働かない人が多いが、年金+賃金で47万円以下に抑えればいいだけの話。労働は何といっても社会の一員を自覚できるとともに、他人と会話することで脳への刺激になる。生きがいややりがいにつながり、しかも少し稼げるとなれば一石二鳥。妻も喜ぶ。

 

  男には、 太古の昔から獲物を捕りに外をうろつきまわったDNAがある。それと逆行する生活は遺伝子のしくみに反するわけであり、巣(家庭)を守る妻たちのために、常に出歩くことを考えよう。

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3歩進んで2歩下がる