笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字782は「問」。相続問題は大変だ

今日の漢字は「問」。問答、学問、質問、難問、慰問、訪問。

 

    相続は関係者にとっては大きな問題である。骨肉の争いという言葉は相続とイコールと思われるくらい、親兄弟を巻き込んで相続人たちがドロドロの関係に陥ることがある。

 

    相続は富裕層の資産の相続と思われがちだが、少ない資産でも争いのネタになる。格差社会が拡大するなかで、少しでも遺産が入れば生活が楽になるというのもある。高齢化でいつまでも寿命が続き、将来のお金の不安もある。貰えるものは貰っておこうというのは人間の自然な気持ちである。

 

    最近は親も高齢化し、相続を受ける子供たちもすでに高齢者に域に入って相続を受けることもあり、年金生活者が遺産を相続しても結局使いきれずに孫の代に引き継がれる事例も多くなるだろう。

 

   先日、雑談で会社の女性と話しをしたときに相続の話になり、その女性の母親の兄弟間で相続問題が揉めに揉めているとのこと。

 

    その女性の母親は地元にいて自分の父母の面倒を見ていた。一方の兄、姉の2人は遠方にいて交流は少なかった。父、母が相次いで亡くなり相続となったが、これが兄弟間で大揉めに。兄、姉、妹の3人で分けるにあたり、妹であるその女性は、自分の父母を診ていたので、「寄与分」として当然分け前は多くなると主張。一方兄、姉は、「寄与分は認められない。法的な権利として3分の1ずつをよこせ」と主張。交渉は決裂し、裁判沙汰になったという。今も係争中とのことだが、典型的な相続争いのパターンである。考えられるのは、父母の面倒や介護をした場合に、その相続人の取り分が少し多めになるように、寄与分をどうみるかというのがある。

 

    親の面倒を見ない相続人は、法的な相続の主張を当然ながらしてくる。面倒を診た相続人からすれば、「今まで何の面倒も見てこなかったに、金だけよこせということか」と噴飯やるかたない気持ちも良くわかる。一方法的な相続分を主張する方も、「親の面倒を診たといえるほどの面倒を診ていないのでは」と、離れているがために介護の苦労が分からず、寄与分の主張に反論してくる場合もある。

 

    要するに「寄与分」をどこまで妥協できるかということが争いの火種になる。

    そうした争いを避ける意味でも遺言というのが大事なってくる。被相続人は、相続人の無用な争いを避けるためにも遺言を残すことが求められるのだろうが、そうした終活にどこまで取り組むかによっても変わる。

 

    兄弟が普段は仲が良くても相続を機に疎遠になるという話はよく聞く。これには処方箋はないが、無責任な言い方かもしれないが、親が元気なうちから兄弟間でよく話し合うしかないと思う。

 

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爆笑問題はふざけていながらも真面目な芸人