笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字735は「伴」。劇伴のサウンドトラック

今日の漢字は「伴」。同伴、伴奏、伴侶、ご相伴にあずかる。

 

   映画音楽を収録したものをサウンドトラックという。和訳すると「劇伴」。つまりサウンドトラックとは、映画など映像作品に使われたBGMやオープニング曲や挿入曲、エンディング曲をオリジナルな音楽作品として収録したアルバム。俗にサントラ盤と読んでいた。

 

   3年ほど前の知人との会話で、知人が、「本当に久しぶりだが、「ザ・グレイテストショーマン」のサントラ盤を買ってしまった」と言っていた。私はその時に久しぶりにサントラ盤という言葉を聞いたが、私もその映画は見ていたから、羨ましく思ったものだ。ザ・グレイテストショーマンは、ミュージカル映画としては、久しぶりに印象に残るいい映画だった。

 

   そんなサントラ盤が流行ったのは、1970~80年代。そのサントラを聴くシーンはドライブ中。カーステレオが搭載された車の仕様は当時カセットテープだったから、音楽を聴くためには、レンタルレコード店に行ってレコードを借り、ステレオでカセットテープに録音するひと仕事があった。録音する曲はほとんどが有名アーティストのアルバム曲で、当時はユーミン、サザン、佐野元春が私の定番だった。そんな中でたまに変化球的なラインナップとして映画のサントラ盤のアルバムを借りて録音、カーステレオで聴いていた。記憶に残るオリジナルサントラベスト3のうち2つは、「サタデーナイトフィーバー」と「フットルース」。ダンスミュージックはドライブに最適。ジョントラボルタの踊りが懐かしい。フットルースも当時は高校生の間で大人気。若さの象徴のダンスシーンが記憶に残る。そして最後は、「カクテル」。これはバーテンダーで女性にモテモテのトム・クルーズが腰をひねりながら音楽に合わせてカクテルをシェイクするシーンが強烈に印象に残る。実はこの映画は当時付き合っていた彼女と見に行き、妙に劇中の音楽に惚れ込んだので、カーステレオで聴きまくった。この頃がサントラ盤の全盛期だったような気がする。 

 

    今はミュージカル映画やアニメ映画を除き、サウンドトラックはなかなか売れない。最近の映画を見ていてもエンディングの曲は印象に残っても、オープニングや劇中の挿入歌はあまり印象に残らない。映画で流れた曲を1枚のアルバムに何曲も収録し、それなりの付加価値を付けて売り出すのは容易ではない。私がハマった1980年代は、映画は劇場で見ればそれきり。レンタルで再度見直す習慣はまだ先の話だから、映画を見た余韻をサントラ盤で何度も確認する行為が当たり前だった。今はDVDが普及し、ネット配信で何度も繰り返し映画を見られる時代にあっては、わざわざCDを買って音楽だけを楽しむ行為は衰退してもしょうがないのかもしれない。

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銀座のお姉さんは同伴出勤