笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字685は「帯」。携帯電話のCMが多すぎる

今日の漢字は「帯」。包帯、眼帯、熱帯、時間帯、所帯、帯広。

 

   この時期はTVCMがやたらと多い。各企業とも、3月の年度末の予算消化に向けて、ここぞとばかりスポットCMを大量投下している。それが如実に現れているのが、各テレビ局の番組宣伝がほとんど見られないこと。通常企業からのテレビCMのスポット発注がなければ、その枠は余るから、自社の番組宣伝でお茶を濁す。しかし発注が多い場合はCMの枠が埋まるため、番組宣伝をする必要がない。かくして3月は年度末駆け込みのスポット発注が激増するから、テレビ局はウハウハとなる。

 

   知人の会社は特にC TO CよりもB TO Bをする会社だが、今年はコロナ禍で、当初予定していた出張費や交際費が大幅に余ることが判明。そこで税金対策として、そのお金でTVCMを制作し、スポットで放送している。お金が余れば別のことに使えばいいのにと思うが、経営者でないからよくわからない。

 

   そんなわけで、さまざまCMが目に入る。とにかくここに来て多いのが、携帯電話会社のCM。今や需要創出のターゲットである小中高生の卒業・入学シーンに合わせて携帯会社の認知度向上やお得な料金プランをPR。加えて総務省の肝いりで敢行させられた料金の大幅値下げによる顧客囲い込みもここに来て熱を帯びている。

 

   目についたCMだけでも、NTTドコモの「ahamo」。森七奈と神尾楓珠は、ほぼ毎日みかける。

   同様にYモバイルもほぼ連日大量投下。バカボンのパパ出川哲郎バカボン芦田愛菜。これにおそ松くんの「イヤミ」まで登場し、インパクト大。このイヤミ役を片岡愛之助が演じていることを最近知った。数ある携帯会社CMの中ではインパクト抜群である。

   しかしこれに対抗するのが楽天モバイル米倉涼子。ピンクの派手なスーツに背景もド派手なピンク。あの目力で訴えられると、思わず携帯を乗り換えてしまいそうになる。楽天カードマンの川平慈英もたじたじである。演出はシンプルでわかりやすい。こちらは米倉の圧倒的な説得力で作戦勝ちか。ただし、ターゲットは完全に30代以上と思われ、若者に共感をもって受け入れられるかどうかは疑問。

 

   米倉の登場で若干影が薄くなった感じのUQモバイル3姉妹。深田恭子多部未華子、永野芽衣のトリオはもう長いことCMキャラクターだが、少し飽きてきた。毎回違う演出は期待が持てるが、これだけさまざまなCMが流れると、かえって影響力が薄まってしまう。おそらく数ある携帯CMの中で、ギャラも含めてダントツの製作費だろが、最近のバージョンは一気におとなしめとなっている。

 

    LINEモバイルの本田翼も可愛い。こちらは10~20代ターゲット。こちらも楽天同様、シンプルでわかりやすい。本田も本格女優の道を諦めたのか、最近はバラエティ路線に鞍替えしそうな雰囲気。ただしCMの好感度は高いと思われ、このCMで「ラインモバイル」の知名度は格段にアップしたと想定される。しかしながらライン社の中国での個人情報流出疑惑で社長が謝罪するなど、タイミングとしては最悪。おそらく今はスポットCMをストップしているであろう。書き入れ時だけに痛い事件であった。この時期にAC(公共広告機構)のCMが突然流れた場合は、ほぼラインモバイルが放送する予定のCMだと見て間違いないと思われる。

   ほかにもソフトバンク白戸家auの三太郎、ドコモの橋本環奈、星野源など、お腹いっぱい状態のCMが機関銃のように流れる。

 

   今や生活に無くてはならない必需品で一人1台が当たり前の携帯電話。日本の15歳から65歳の人口が全体のほぼ60%を占め、ざっと7千万人の需要規模がある。各社ともこの顧客の新規獲得、顧客のつなぎ止めに必死だろうが、どれもほぼ似たような料金体系にあっては、企業イメージが重要になる。タレントの力で企業のイメージを向上させるのは、昭和の時代から何も変わっていないが、人間の脳に刷り込むには最もシンプルで効果的な手法なのかもしれない。

f:id:laughing-egao:20210329202002j:plain

帯に短し襷に長し

 。