今日の漢字673は「料」。定年夫は料理をすべき
今日の漢字は「料」。料理、料金、料簡、資料、調味料、給料、口止め料。
定年退職すると、家庭の危機でまず訪れるのが昼食問題。
定年夫がまずするべき行動は料理である。
サラリーマンを定年退職すると、基本的にずっと家にいることになる。 妻にとって一番つらいのは、異口同音に「昼の準備」だという。
夫が外で働いている最中、家にいる妻は基本1人なので、何を食べても文句を言われない。つまり1食抜こうが、お茶漬けで済まそうが、お菓子だけで済まそうが、勝手に昼を過ごしていた。
しかし夫が在宅となるとそうはいかない。
テレワークでも大きな問題となった昼食問題。テレワークは労働し賃金を得ている大義名分が立つが、定年夫は消費するだけの邪魔な存在でしかない。その夫から「昼は?」と毎日聞かれる姿を想像すると妻は憂鬱になる。
定年夫を持つ女性の知人は「とにかく自分で作れ」と指導するという。これぞまさに夫教育。しかし最初の頃は大変だったらしい。「とにかく自分で」と言われた夫は、おもむろにカップラーメンを買ってきて、お湯だけ沸かしてはい完成。これみよがしに妻の前でカップラーメンを食べていたという。
こりゃだめだと悟った妻は、まずは超簡単なトーストからスタート。(レンジでトーストすら焼けない男性は多いらしい)
そのあと「そば」と「うどん」。麺をゆでること、たれを作ること、ネギを切ることを地道かつ丁寧に教え、今は何とかものになり、ラーメンや焼きそばまで作れるようになったという。
そういう私も自慢はできないが、週末家で昼を食べる際は、ラーメン、焼きそば、チャーハンくらいは作れるレベルにある。50を過ぎた夫婦は昼に面倒なものを食べることはないから、これくらいが作られればOKであろう。
だから妻は夫が定年で家にいる存在となった場合は、まずは簡単な料理を教えることからスタートすべきだと思う。幸い、カルチャースクールでは、男の料理教室なるものが開催されている。そういうところで腕を磨き、昼食だけでなく、夕食も作ることができれば、夫にとっても趣味の一環になるかもしれない。
知人は現役サラリーマンだが、ちょっとしたことから料理にはまり、毎週末は腕によりをかけ、和食から中華に至るさまざまな料理を作り、SNSにアップしている。
男性が趣味と実益を兼ねた行動に移行すれば、定年夫婦の最初で最大の危機である昼食問題は大きく飛躍すると思われる。
男子厨房に立たずは昭和の古い考えであり、今や厨房に立てない男性は使い捨て夫の憂き目にあうことを今から自覚しておいた方がいい。さらにより重要なのは、あと片づけ。食べ終わった食器類は自らが洗って処理する。そこまでしないと妻は納得しないことも抑えておいた方がいい。