今日の漢字630は「揮」。マルチな才能を発揮するキンコン西野は凄い

今日の漢字は「揮」。指揮、発揮、揮毫、采配を揮う。

すっかりマルチな才能を発揮しているキングコング西野亮廣が吉本興業を退社した。自己啓発本や絵本を出版したり、オンラインサロンを開いていたりと、本業の漫才より忙しく活動していた。昨年末に公開された映画「えんとつ町のプベル」の脚本なども手掛けているし、映画の方は好調なようである。一方相方の梶原は全く存在感がなく、知名度において西野に大きく水を開けられており、コンビ解消となれば、ダメージは計り知れない。

そういうわけで、ペアで活躍していたのに、いつの間にかピンで活躍している芸人について考える。

最近ペアに復帰したアンタッチャブル山崎。ザキヤマの愛称で１０年くらいピンで活動していた。相方の柴田と不仲か何かでコンビを解消し、雛壇芸人で活躍していた。「脱力タイムズ」という番組でコンビが復活し、それ以降波に乗り、ペアで活躍している。この前、久々にアンタッチャブルのコントを見たが、やはり面白い。ボケと突っ込みの王道を見ているような安心感がある。

お次はバイキング。小峠の人気は高く、バラエティにひっぱりだこである。ある意味いじられキャラであるが、彼が出ることで番組に安らぎをもたらしている。コメント力もそれなりにあるので、重宝されるキャラクター。アンジャッシュ児嶋と立ち位置がかぶるが、咄嗟に笑いを取れる力やコメント力は小峠が上。一方、相方の西村は私はよく知らない。バイキングのコント自体はあまり見たことがないので、西村のキャラクターもよくわからないし、見たいとも思わない。小峠のピンでの活躍度が凄すぎて、西村も割を食っているような気がする。

お次は大御所はビートたけし。たけしが漫才をやっていたことを知る人は今や５０代以上。相方のビートきよしと２人でツービートって、そのコンビ名も、もはや死語となっている。ビートきよしは当時も全く面白くなかったから、たけしがピンで活躍するのは自然の流れだった。タモリ、明石家さんまとビックスリーを形成し、今やKING OF お笑い界。映画監督でも賞を獲り、昭和、平成を通じて最も成功した芸人といえる。

思い出したが、1980年代の漫才ブームの立役者、紳助、竜介の松本竜介、B&Bの島田洋八と、ビートきよしで「うなずきトリオ」を形成していた。うなずいているだけで大したネタも笑いもとれない技術の稚拙さを揶揄したものだが、今の漫才はうなずきだけでは生き残れない。お互いがぽんぽんと言葉のキャッチボールをしてお客のハートを掴まないと、すぐに飽きられる。令和時代の漫才やコントは大変である。

最後に極楽とんぼ加藤。彼は小樽出身なので、親近感がある。今や朝の情報番組スッキリや、バラエティのMCとして抜群の安定感を誇る。癖がないので、愛されるキャラクターである。宮迫博之が闇営業で吉本興業から処分を受けた際に、加藤も吉本を辞めるのではという「加藤の乱」が注目を集めたが、元の鞘に収まった。もともと相方の山本圭一が不祥事で事務所契約を解除されたから、ピンは仕方なくなったわけだが、加藤ももうお笑いではなく、バラエティ路線で生きていくのであろう。

おまけで有吉弘行。猿岩石で大ブレイクしたが、その後の人気急降下でコンビ解消。しかし有吉は不死鳥のごとく這い上がってきた。相方の森脇は仕事を転々としていたようだが、消息はよくわからない。

今や一人で活躍する芸人も、元コンビの視点で見ると、また違った印象に見えるのかもしれない。