笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字385は「省」。人生を省みることは大事だ

今日の漢字は省。反省、帰省、自省、内省、省エネ、省略、経済産業省四川省浜田省吾

 

    知り合いに省子ちゃんという子がいる。知り合った当初、「女の子にしては珍しい名前だね」と聞くと、「親がいつも振り返ってよく考える、常にわが身を省みて謙虚に育ってほしいとの意を込めて名付けされた」と言っていた。そのあと、「だけど反省ばかりで落ち込むことが多いんだよね」と少し自虐気味に語る姿が印象的だった。

 

    反省するならサルでもできるというCMが昔あったが、「省」を一番良く使う熟語は「反省」ではないだろうか。「風邪を引いたのは、昨日無茶したせいだ」「あの時深酒しなければ」「もっと勉強しておけば良かった」「あの時お客さんとの契約が取れていれば」など、人生には多くの選択肢があるがゆえ、誤った選択、行動をしてしまったがゆえに失敗し、反省することは多々あるし、後悔と反省がセットになってついて回ることもある。所詮人間は馬鹿な動物なのである。

    失敗を人のせいにするのではなく、自らがきちんと反省できる人間は成長できるとも言える。「省」という文字は、ある意味一生付き合っていく漢字なのかもしれない。

 

    失敗談からくる私の反省といえば、インターネットを通じた航空券の予約。まだネットの予約が今ほど活況を呈していなかった頃の話だが、当時ネットの操作に不慣れな私は、貯まったJALマイレージを使って新千歳~東京間の航空券家族5人分を予約したのだが、いざフライト当日、飛行場に行ってみると予約がされていないことが判明。一瞬にして顎が外れる事態に直面した。

     家族は準備万端、皆東京への旅行を楽しみにして飛行場に来ているのに、今更チケットが取れていないなどとは、妻子には口が裂けても言えない。仕方なく家族にばれないように発券カウンターに行き、自腹でカード決済。東京往復のチケット代家族全員分15万円を払わざるを得ない羽目になるというトホホな大失態であった。

 

    反省すべきところは、やはりインターネットでの予約をきちんと確認すること。今でこそ確認番号などでチェックできるので、それほど問題はないが、ネット予約導入初期時は操作に不慣れな人や予約・支払をいしていない人が多発したのではないだろうか。

   

    航空券に限らず、何事も行動をする際には確認をすること。外出時にガスの元栓を閉めたか。免許証や定期券、スマホは持ったか。人と会う約束の時間を間違っていないかなど。建設現場で働く知人は、梯子に昇る際、必ず「足元ヨシ!」と自らかけ声を発するという。ちょっとした行動が怪我や大事故に繋がる建設現場ならではだが、立派な確認作業である。

 

    明治大学教授の斎藤孝氏は著書「15分あれば喫茶店に入りなさい」の中で、「自分の行動を反省できない人は、往々にしてネガティブなことをすべて他人に責任転嫁する場合が多い」と述べている。

    失敗に対しては自らが謙虚に反省をし、他人に失敗の原因を押し付けない。そして二度とその失敗を繰り返さないことを心がける。人間は馬鹿な動物かもしれないが、反省をバネにして高度な文明を作りあげた。反省を地道に積み重ねていけば、顎が外れるようなとんでもない失態は回避できるような気がする。

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昏睡状態に陥ることを人事不省という