今日の漢字494は「後」。後楽園球場からスタートした「アメリカ横断ウルトラクイズ」を振り返る
今日の漢字は「後」。後半、後悔、後妻、後退、背後、食後、後白河天皇、後藤久美子。
その昔、アメリカ横断ウルトラクイズという番組があった。
日本テレビで毎週放送していた「木曜スペシャル」で、アメリカを横断しながらクイズをし、最後はニューヨークでクイズ王を決めるというもの。
司会の福留アナが「ニューヨークへ行きたいかー」と叫ぶと、参加者が「うおー」と反応する様を見るにつけ、「あーこの時期が来たか」と風物詩のようにとらえていた。だからこの特番が放送される秋の時期は、毎週テレビに釘付けとなっていた。
何と言っても最初の難関は、国内一次予選の後楽園球場や東京ドームでの○×クイズ。
ここで100人に絞られ、国内第二次予選の成田空港へとつながる。
野球場のグランド一杯に○か×に参加者が走る様は圧巻であり、一視聴者としてもドキドキしながら見ていた。
今なら出題と同時にスマホで答えを検索できるから、番組が成り立たない。インターネットが流行る前の時代だから、その場で調べる術がなく、挑戦者はあてずっぽうで賭けていたのだ。
どんな問題が出たかはほとんど記憶に残っていないが、唯一記憶にあるのが、
花王の社名は「顔」から来ている。○か×か。
答えは○。
このように、どちらに転んでもおかしくない微妙な問題が多く、挑戦者泣かせだった。
毎年この騒動をテレビで見て、自分も後楽園球場や東京ドームにいる想定で、テレビの前でエアチャレンジ。しかし一度として100人決定するまで正解し続けることはできなかった。だからたとえ出場できたとしても、成田空港への道は遠かっただろう。
また、○×クイズで敗れた挑戦者が負けた腹いせに徳光アナをプラスチックのハンマーで頭を思い切り叩くシーンも毎度お約束の企画。そんな視聴者を飽きさせない工夫も随所に見られた。
そして挑戦者たちの次なる関門は、第二次予選の成田空港近辺のホテルで繰り広げられるジャンケン大会。
100人が2組に分かれ、5回のうち3回先取で勝ち抜けるもの。いくらクイズに強くても、ジャンケンが弱ければ、グアム行きの飛行機に乗れない。ここで多くの実力者が脱落するという運の要素が強かった。
せっかくパスポートを持ってスーツケースにアメリカ行の荷物を入れてきても、ジャンケンの敗退で東京に引き返す心境はいかなるものか。帰りの電車では悲運に暮れたであろう。
そしてお次はグアムに向かう飛行機でのペーパークイズ。100問だか200問だかのクイズに挑戦し、ここでも数名が脱落。グアムの空港のタラップを降り、地面に足がつく瞬間に落選のブザーか鳴る。これまた他人事ながらドキドキしながら見ていた。
毎年3週から4週に亘って放送されたアメリカ横断ウルトラクイズ。この番組にまつわる思い出はたくさんあるので、パート2で続きを書こう。