笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字493は「松」。植松電機植松社長の思いは熱い

今日の漢字は「松」。松竹梅、松山市松本市松平健松田翔太松崎しげる小松左京松屋松坂屋

 

  北海道の中央部、赤平市という所に、植松電機の植松社長がいる。本業ではないロケット開発に心血を注ぎ、「思いは招く」というテーマで、全国で講演、著書も複数あるパワフルな社長さんである。

 

    ユーチューブの「TED」でも講演がアップされているが、植松社長曰く、「僕の主張は、できないことをやるのが夢。やりたいことを叶えるために、諦めずに夢を思い描け」という。

 

   彼の著書「好奇心を天職に変える空想教室」から引用したい。

 

  僕は少年時代から宇宙やロケットが大好きで、学校の勉強そっちのけで宇宙関係の本を読み漁っていた。しかし当時の僕の夢である「宇宙開発」を先生に伝えると、先生から「どうせ無理。お前にできるわけがない」という言葉が返ってきて、がっかりした。

 

    僕はそれについて、今の大人は「どうせ無理」という言葉で子供の可能性や自信を奪っている。夢を諦めさせる悪魔の言葉だという。

 

    そもそもできないことを追いかけるのが夢ではないか。

    僕は電機関係の仕事をしながら、ロケット開発をし、日本に3台しかない無重力実験装置を自社敷地内に造り、多くの宇宙開発関係者が訪れている。

 

    僕は「どうせ無理」を逆境のバネにして、勉強し、人の意見を聞き、できなかったことをできるように変えた。その根底には、できないことをやるのが夢だという、ゆるぎない信念があるからだ。

 

  「どうせ無理」の言葉を言われた人は、自信を無くした結果、お金で自信を買ったり、自慢したり、人を見下したり、他人の努力の邪魔をしている。その人たちは自分の自信を守るために人の自信を奪っている。

 

    だから「どうせ無理」の言葉を吐く人は、そもそもやったことがない人。やったことがない人はいつも適当な「やらない言い訳」を教えてくれる。そのせいで、僕たちは何をしていいかわからなくなる。根拠のない「できない理由」のおかげでどんな夢でも諦めてしまう。

 

    だからこの世から「どうせ無理」を無くしたい。そしてどうせ無理という言葉に出会ったら、「だったらこうしてみたら」を考えてほしい。

 

    人が生きていくためには自信が必要。やるかどうか迷った時は、「できるかできないか」ではなく、「やりたいかやりたくないか」を考えよう。「何になりたいか」ではなく、「何をやりたいか」をまず考える。

 

    趣味もそう。本当は夢や趣味は自分で考えて生み出すもの。それはお金で買えないもの。

 

    好きなことがあったらどんどんやってみる。知らないうちに能力になる。我慢しなくていい。それが仕事になるかもしれない。我慢しなければどんどん伸びていく。

 

    勉強とは何か。それは社会の問題を解決するためのもので、人類が必死に積み上げてきたもの。誰かから評価されるものでは決してない。

 

   教育とは何か。失敗の避け方や要領のいい生き方を教えるものではなく、死に至らないよう、失敗を安全に経験させるもの。本来失敗は次の経験に生かすためにプラスに捉えなければならないのに、失敗はマイナスだという大人が増えた。

 

    だから日本には自信がない大人が山ほど増えた。僕たちは、「俺の人生こんなもんか」と、人の言うことを聞くために、諦めるために、ショッカーにされるために生まれてきたわけではなく、知恵と工夫で世界を救うために生まれてきたのだ。

「やったことがない」にぶつかったら、「だったらこうしたら」でやりたいことをやる。そう思ったら本当にできる。「思いは招く」。

(以上、本からの要約)

 

    自らの宇宙開発という夢を何を言われようと「やりたいから」で行動に移した植松社長の生き様は参考になる。ほとんどの大人は「できるわけがない。どうせ無理」と自信を失ったまま、夢も諦めて中高年になっている。「できるかできないか」ではなく、「何をやりたいか」。そのことに年齢制限はない。「思いは招く」の再現は何歳になっても可能。その思いを持ち続ければ、ショッカーにならずに別の未来が見えてくると思う。

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