笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字382

今日の漢字は「霊」。霊感。心霊、幽霊、亡霊、霊魂、怨霊、霊長類、悪霊、霊験あらたか。

   霊とは、「物質的なものを離れて、万物の活動の本体となるもの」との定義。霊の存在云々を議論されるが、私は霊感はないので、全くよくわからない。

    霊の存在を認めるか否かと聞かれれば、否定はしない。霊感の強い人が「霊を見た」と実際に言うのだから、恐らく霊は存在するのだろう。

 

    高校の同級生でとても霊感の強い女子がいた。彼女によると、よく守護霊を見たという。同級生の体の左右どちらかの背後あたりに、おじいちゃん、もしくはおばあちゃんらしき人の霊が立っていて微笑んでいるらしい。しかし彼女は、当の同級生にそれを伝えることを憚った。なぜなら、守護霊の存在を当の本人に伝えても、何のプラスにもならないから。

   当の本人に守護霊のことを言うと、気持ち悪く思う同級生もいるし、一生それを背負ってくことを考えると、とても軽々しくは言えないと告白していた。霊が見えすぎることも悩みの種になるのだと、私は遠い出来事のように聞いていた。

 

    また、ラジオでこんな人の話を聞いた。

    霊感の非常に強いその女性は、地方のビジネスホテルなどに泊まると、部屋に入った瞬間、「これはヤバい。出る」と一瞬にして察するという。

    案の定、不安に思いながら寝ていると、深夜、壁から変なうめき声が聞こえてきたり、シャワーを浴びていると、部屋のドアに鍵がかかっているのに、どう見ても誰かが入って来た雰囲気がある。

    急いで部屋に戻ると、若い女性の霊が立っていた。びっくりしたその女性は、霊に向かって「ここはあなたの部屋ではないから、帰ってちょうだい」と心の中で念じつつ訴えかけた。(言葉に出しても通じないから念じるのだとか)霊のほうも「嫌だ」とか「ここは私の部屋」といって聞かず、押し問答を繰り返した挙げ句、ようやく納得してもらい、お帰りいただいたという。

    「霊と対話するのはほとほと疲れるんです」と、霊感の強い彼女は、ラジオのマイクの前でため息をつくのであった。

   

     最後に私の同級生の彼女。

    同様に霊感の強いその彼女は、とある夜、自宅の川のそばを歩いていると、なぜか天狗が見えたという。本当に天狗かと聞く彼氏に、「最初は誰かが仮装しているのかと思った。映画で見るように、白装束で、紅くて鼻が長い天狗そのものだった。目を離した瞬間に消えていたので、絶対に人間ではない」とのこと。

    天狗は実在しない架空のものと考えられているが、ひょっとしたら、天上の世界にはいるのかもしれない。

 

    世には不思議なことがたくさんあるが、事実は小説より奇なりということを、面白おかしく受け止めるのではなく、世の中はいろいろな意味で多様性に満ちているということを、虚心坦懐に淡々と受け止めるべきなのだろう。

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