笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字519は「物」。恐い物件を見に行くには勇気がいる

今日の漢字は「物」。物理、物流、物体、見物、人物、物的証拠、大物。

 

    自殺者や事故物件のあった部屋に住んで、その模様を綴っている「恐い間取り(松原タニシ)」の本が売れていて、映画も公開されたが、その関連の漫画をキンドルアンリミテッドで読む。

 

 「霊能者と事故物件視てきました」東條さち子

 

   相場より安いわけ有りのアパートやマンション、一戸建ての不動産物件は、「心理的瑕疵物件」といい、自殺・事件・事故などで変死があった物件。雨漏りのような物理的瑕疵よりも「心理的瑕疵物件」の方が値引き率が高いという実態がある。

 

    漫画は、多くのアパートを持つ大家でもある漫画作者、不動産会社そして霊能者が、売り出されたわけ有り物件を見て、紹介していく内容。物件を拝見し、「心理的瑕疵物件」に抵抗感がなければ大家である漫画家が契約するストーリーで1話完結で事が進む。

 

   霊能者は当然のことながら霊がみえ、その霊が居ついている家に悪さをするのか、もしくはお祓いで清めることができるのか、タロット占いと組み合わせて紹介していく。

 

    漫画の中で気になった霊能者の言葉が「自殺者の霊は、通常本来の寿命までこの世にとどまっている」とのこと。漫画では、自殺した家の物件を見にいくが、ほとんどの場所で自殺者の霊が霊能者によって霊視される。自殺した人の寿命といっても千差万別なのだろうが、若くして自殺してしまうと、その後数十年は住んでいたその場所に居座っているようだ。漫画では「心理的瑕疵物件」を見る際には、自殺した人の時間や年齢も考慮する必要があるという。

    また、自殺や孤独死のあった部屋は、なぜかまた同じことが起きやすいとのこと。だから引っ越してきた家族などもその影響を受け、自殺や事故死が起きやすいと言う。不幸は連鎖するのだ。

 

    そしてその場合はやはりお祓いが重要。お祓いをすることによって浄化し、霊に安心して旅立ってもらうとのこと。

 

    そこで思い出すのは、最近相次いで自殺をした男優Mや女優Tさん達。彼らの死は衝撃的であった。しかし、この漫画での霊能者の発言を真に受けると、亡くなっても今まで住んでいた家には、寿命がくるまで留まっていることになる。二人ともまだ30代、40代と若いから、少なくともあと20年以上はそのような状態が続くのだろうか。そもそも寿命って決まっているのだろうか。なんだか不思議である。

 

    なお、漫画では、家に居ついている霊は、霊能者によると、他人が住むことを歓迎している場合もあるという。独身50代男性の自殺者が出たアパートにいる霊は、女性が住んでくれると大歓迎で、男性には住まれたくないそうだ。だから霊能者は「男が住めばいろいろな嫌がらせを受けるから住まない方がいい」と忠告している。

 

    また、プライドの高い自殺者などがいると、お祓いをしても効果がないこともあるのだとか。その家に物凄い執着心を持っているその霊は、お祓いによってもなかなか昇天しないそうだ。そういう物件は素直に諦めるべしと言っている。

 

    私は霊感は全く強くないから、訳あり物件を見に行っても、おそらく何も感じないであろう。安いからと言って心理的瑕疵物件付きの住宅を見に行く際は、面倒でも霊能者の方に見てもらったり、お祓いをした方がいいとは思う。しかし、そもそも安いからと言って「霊と住むかもしれない」危険を冒してまでも住む必然性はないわけであり、最初から購入リストから外すのが賢い選択なのである。

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物静か、物悲しいという言葉は風情があっていい