笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字289

今日の漢字は「貧」。貧困、貧乏、貧血、清貧、貧弱、貧相、貧富の差、貧すれば鈍す。

   知り合いや友人が金持ちになる話はとんと聞かないが、貧乏話となると不思議と話題になることが多い。その殆どは学生時代や、新入社員時代など、若かりし頃のものが多い。

   学生時代の友人は、金がなく、しかし腹はすいていたので、500円だけ持って餃子の王将へ。餃子10人前を制限時間内に食べれば、タダになるコースにチャレンジし、見事クリア。失敗すれば大変なことになるのを、不退転の決意で挑戦した精神は素晴らしい。武勇伝の一つに挙げられる。

   旅で知り合ったツーリストは貧乏旅行中。3食毎日食パン。しかも全てマヨネーズで味付け。だからマヨネーズは絶対に離せないと豪語していた。

   学生時代の某女子。昼はいつもお弁当だったが、おかずはなし。俗にいう日の丸弁当。本当にいたのだ。恥ずかしがりもせず、堂々と食べていたのは、家庭環境が複雑なせいもあったが、気持ちの強さを感じた。

   最後は小生。金がなく食べ物に困った夜、集まった友達2人と、某ファストフード店に。今では信じられないが、当時ハンバーガーは、作り置きが普通で、賞味期限が1時間か2時間経つと、ゴミとして捨てられていた。そのことを、そこでバイトする知り合いから聞き、ファストフード店の外にあるゴミステーションから賞味期限切れのハンバーガーを盗む計画を立てた。決行当日、3人で物陰に潜み、捨てられるハンバーガーを店員が運んでくるのを、小一時間ほど目を凝らして見ていた。しかし誰も持ってくる気配はなく、結局ハンバーガー奪取計画は未遂に終わった。

   後日、バイトの奴にそれとなく聞くと、ゴミに出すほど余るハンバーガーは、日によって違うとのこと。その日は来店者が上手く回転し、余り物が出なかったのだ。結局その後も実行に至ることはなかったが、若い頃は、飲み代だデートだギャンブルだと背伸びしてお金を使った後は、逆にお金に困って食費を浮かすことのくりかえしであった。そんな向こう見ずな支出は、加齢とともに消え去ったが、お金に翻弄されない人生を歩むのが一番であると、最近とみに思う。

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この漢字は不人気ベストスリーに入るであろう