今日の漢字317
今日の漢字は「駒」。駒ヶ岳、駒井善成、駒形、駒場、駒込、駒沢大学、生駒山地。
駒は若い馬を表す。最近では将棋の駒、すごろくの駒など、ボードゲームの盤上を動かす道具のように使われることが多い。
「瓢箪から駒」ということわざがある。瓢箪から、あたかも将棋の駒が出てきたと誤解されるむきあるが、正確には瓢箪から出るはずのない、本物の馬が飛び出すことから、「あるはずのない、思いもよらないことが起こること。また、冗談で言ったことが本当になってしまうこと」
一例は、小生の学生時代の友人。風貌が冴えず、わがままでB型特有の我が道をゆく自己中な野郎。まず女にはモテない。そんな彼が、合コンで知り合った美人で才女な娘にゾッコン。「お前なんか見向きもされんわ。もし付き合うのなら、瓢箪から駒じゃ」と罵っていたところ、何とかその娘に気に入れられようと、あの手この手で猛アタック。あれよあれよという間に彼女のハートを掴み、見事恋を成就。どうみても不釣り合いだったが、そんなのお構い無し。2年の交際を経てついに結婚してしまった。まさにあり得ないことが起き、結婚式に呼ばれた男友達は皆口あんぐり状態であった。
もう一例は、2006年に日ハムの新庄が、「日本一になって引退」宣言。当時は誰も日ハムが日本一になるとは思っておらず、いつものビックマウスかとファンも冷ややかな目で見ていた。それもそのはず、日ハムは44年間も日本一から遠ざかっており、最後の日本一が1962年と、おいらが生まれる前じゃ。
しかしこれまた、あれよあれよという間に勝ち進み、パリーグ制覇。難敵ソフトバンクもプレーオフで下し、田舎者決戦と呼ばれた中日との日本シリーズも制し、ヒルマン監督は「信じられな~い」と言って宙を舞った。
これも新庄劇場をきっかけに起きた瓢箪から駒。日本一になって最後に新庄が「マンガみたいだ」と言ったのは、冗談が本当になった瞬間でもあった。