笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字233

今日の漢字は「段」。値段、段々畑、算段、三段腹、段取り、初段、階段、九段下、三段峡段田安則。九段下が歌の歌詞で出てくるのは、サンプラザ中野が唄う「大きな玉ねぎの下で」。会ったことのないペンフレンドと初めて武道館のコンサートに行く男の心情を描いた歌。ペンフレンドなど今や死語。所謂文通相手ということだが、今なら出会い系サイトで知り合った男女ということになる。結局コンサートに女の子は来ず、主人公は振られてしまうわけだが、歌詞ではその空席を指して「君のための席が冷たい」と文学的な表現を使っていて、好きなフレーズである。武道館から坂を降りて九段下に向かう道は、本来は二人でコンサートの余韻を楽しむべき道であった筈が、一人失恋の涙にくれ、肩を落として歩く落胆の道となってしまった。歌詞には武道館はひと言も出ず、屋根の上の擬宝珠を玉ねぎのオブジェに見立てたコンサート会場を想起させるだけだが、実際その場所に行って見るとリアルにその情景が浮かび上がってきた。コンサートを初めてデートする場所に使ってはいけないと、その歌を聞いて学んだ次第である。

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13階段というミステリー小説は面白かった