笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字765は「異」。異色な長寿CMはタケモトピアノ

今日の漢字は「異」。異次元、異常、奇異、驚異、異性、異色。

 

   世の中さまざまなCMソングが流れている。視聴者に口ずさまれて長く愛されているCMソングを考えた。

 

     一番耳に残るのは「日立の樹」。「この木何の木・・」で始まるフレーズはほとんどの人が知っているはず。長寿CMナンバーワンではないかと思う。調べると1973年スタート。私が小学生の頃、これを聞いたのは日曜日19:30から日本テレビで放送されていた「すばらしい世界旅行」。この番組に日立が提供し、このCMが流れていた。アフリカの知られざる原住民の生活を丁寧に伝えるなど海外ドキュメンタリーが当時は斬新だった。大人向けのツウ好みの番組だったが、なぜ私がそれを見ていたかというと、そのあと20時から始まる「飛び出せ青春」の青春ドラマが楽しみだったから。その当時から日立のコマーシャルソングは強烈な印象があった。画面に映るハワイの木も、日本にはない独特の風貌で興味を引かれた。後世に長く残したいCMソングなので、日立さんには頑張ってもらいたい。

 

    お次は異色の「タケモトピアノ」。「みんなもーっとタケモトピアノー」のフレーズが耳に残る。調べると2000年からCMスタート。財津一郎氏もずっと若いまま。もう20年以上も経過しているから、相当風貌も違うと思うが、愚直に同じCMを流し続けている。デジタル放送になって、画像のサイズも変わっているにもかかわらず、CM画像も直さないから、両端の画像はとても不自然。しかしそれ以上にインパクトは大きい。最後の財津の「そのとおーり」のフレーズが大きな余韻を残す。癖のあるCMながら、いつしか「ピアノを売るならタケモトピアノ」という潜在意識が刷り込まれているから面白い。

 

    お次は「青雲」。お線香は青雲。会社名の日本香堂よりも青雲の方が知名度が高い。こちらは1981年から放送開始。最初は森田公一が歌っていたが、2020年から林家たい平がボーカルを務めている。クラシック演奏に合わせて歌うCMはなぜか耳に心地よい。考えてみれば、お線香はなかなか買う機会はないが、線香ブランドといえば、青雲か毎日香くらいしか思い浮かばないから、CMを打ち続けることでブランドを維持している。

 

    最後にローカルCMソング。北海道のお菓子会社に「千秋庵」という会社がある。和菓子が主体で、十勝の大豆を使ったあんこ入り商品などを販売。北海道では「六花亭」と並び2大和菓子メーカー。その会社のイチオシ商品は「山親爺」。パリッとしたせんべいで同社の看板商品だが、このTVCMがいい。

「出てきた出てきた山親爺。笹の葉担いでサケしょってー。スキーに乗ったー山親爺。千秋庵の山親爺」の歌詞。それに乗せて映像では、羆がサケを背負って親子でスキーをすべるシーンがアニメチックに展開される。このCMもかなり長いこと放送されているから、「千秋庵といえば山親爺」が刷り込まれている。企業戦略が成功している事例であろう。

 

    日頃漫然とみているテレビコマーシャルではあるが、思わず口ずさんでしまうようなCMソングは、それだけで企業の戦略が当たったと言える。その企業が長い年月をかけて地道に土壌を広げてきた努力も見逃せないところである。

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異性にはいつまでもドキドキしていたい