笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字764は「復」。運動会は復活してほしい

今日の漢字は「復」。往復、復元、回復、反復、復習、復讐。

 

   コロナ禍で今年も運動会が中止の小学校は多い。年に一度の楽しいひと時を奪われた小学生の気持ちを察すると切ない。

   一昨年までは運動会は学校にとっても家族にとっても一大イベント。通常お父さんは観覧席の場所取り、お母さんはお弁当づくりと精力的に働いていた。しかし最近は、お弁当づくりの大変さや、雨で運動会が順延となった場合の再度の弁当作りの負担から、午後の競技取りやめの意見が相次いだ。結果的に午後競技を取りやめ、お弁当なしの学校が増えたようだ。両親が共働きの家族が増えれば、休日くらいはゆっくりしたいという意見が大勢を占めるのも、やむを得ないことかと思う。

 

   私の子供たちはとうの昔に小学校を卒業したので、最近の傾向はわからないが、上の子が小学生1年生の頃は、親はレジャーシートに座り、爽やかな快晴のもと、朝からビールやお酒を飲みながら観戦するのが普通だった。さらに、お弁当タイムには、カセットコンロを持ち込んでジンギスカンに興ずる家族も多かった。さらには、お弁当づくりが大変だとして、デリバリーの宅配ピザを頼んで会場で受け渡しするという裏技を使う家族もいた。

 

   そんなカオスな運動会ではあったが、私の下の子が小学生を卒業する頃には、マナーにもかなりうるさくなり、「子供が一生懸命競技に励んでいるのに、親がお酒を飲むとは何事だ」とか、「会場は一切喫煙禁止」など運動会での娯楽的要素は次第に排除されていった。いわば「1年に1度のお祭りイベント」の様相から、「家族がマナーを守って大人しく観戦」というスタイルに劇的に変わっていった。

 

   ところで北海道の運動会は5月の下旬から6月初旬にかけて行うことが多い。これは、4月から5月にかけては田植えなど、農家が忙しいシーズンでもあり、6月に入れば少し余裕ができるというのもある。また北海道はようやく桜の開花が5月中旬で終焉を迎え、気候的にも安定期を迎えるというのもある。本州では10月の運動会開催が多いようだが、その時期は米の収穫の農繁期だから、6月くらいが丁度良いのだろう。都会は農繁期とは関係ないが、その習慣が一般的に定着している。

 

   さて、運動会の競技の中で、リレーの次に盛り上がるのは「借り物競争」。児童が引いたお題を大人たちから集めるのだが、最も爆笑を誘うのが、「格好いいお父さん」や「美人なお姉さん」を借りてくるもの。観客席に陣取るお父さん、お母さんはそのお題が出ると、我先にと手を上げて、児童とともにゴールに向かう。中には「美人なお母さん?」「イケメンのお兄さん?」と疑問符のつく借り物も多々あるが、それはご愛敬。会場が和やかな雰囲気に包まれる借り物競争は、キングオブ運動会のひとつだと個人的には感じている。

 

来年こそは運動会復活を願いたいものである。

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昔の時刻表の復刻版が売られていた