笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字572は「沸」。どの自治体もゆるキャラの人気沸騰を願っている

今日の漢字は「沸」。沸騰、煮沸、お湯が沸く。

 

    ゆるキャラも今やすっかり市民権を得ている。

 

    どの自治体や企業もゆるキャラで街おこし、地域活性化や会社PRの媒体として、注目してもらおうという戦略。企業にしてみれば、子供の頃からゆるキャラで親しんでもらえれば、その企業の顧客になってもらえるというメリットがある。

 

    自治体でいえば何といっても、ひこにゃん、クマもんの成功と、個人が勝手に船橋を応援したふなっしーの人気沸騰が、ゆるキャラブームに火を着けた。

 

    元々はイラストレーターでエッセイストのみうらじゅん氏が「ゆるキャラ」と命名したのが始まりのようだ。主に動物や架空のキャラクターをモチーフにしたマスコットを「緩いキャラクター」と捉えたことはクリーンヒットであり、大人から子供までゆるキャラのネーミングを日本全国に広げた功績は大きい。

 

   ところで、「ゆるキャラグランプリ」というイベントが毎年開催されており、ゆるキャラの人気のバロメーターを投票で評価している。今まで優勝したゆるキャラは、

 

2010年 ひこひゃん

2011くまモン熊本県

2012バリィさん(愛媛県今治市

2013さのまる(栃木県佐野市

2014ぐんまちゃん(群馬県

2015出世大名家康くん静岡県

2016しんじょう君(高知県須崎市

2017うなりくん(千葉県成田市

2018カパル(埼玉県)

2019アルクマ(長野県)

2020たかたのゆめちゃん(岩手県陸前高田市

 

    そのグランプリも今年で終了。一説では、とある自治体が自分の所のゆるキャラを上位にしたいがために組織票で投票するなど、不正と思われる行動が散見されたことや、どこもかしこもゆるキャラが乱立するがゆえに、特長がなくなったなどの指摘がある。

 

    確かに、歴代グランプリを見ても、全国的に知名度があるのは、ひこにゃんくまモンくらい。他には聞いたことすらないゆるキャラが多い。

 

     個人的に知っているのは、水戸納豆で有名な「ねばーる君」。3メートルくらいの高さまで一気に立ち上がるしぐさはインパクト抜群。ネーミングの妙もあり、印象に残るゆるキャラである。

 

    地元北海道にもゆるキャラがいる。代表的なのは、

ずーしーほっきー 北斗市お鮨のキャラ

メロン熊 夕張市のキャラ

たら丸 岩内町のキャラ

まりもっこり  阿寒湖のお土産キャラ

    

    上の4つの中で一番キャラが立つメロン熊は、夕張のメロン農家で、ヒグマにメロンを荒らされたことからヒントを得て命名された。熊の顔が妙にリアルで、小さい子供があまりの怖さに泣き出すという事態が発生しているが、それなりの人気がある。

 

    また、まりもっこりは、阿寒湖の名物「まりも」を擬人化したキャラクターで、お土産として売り出された。芸能人がテレビで紹介するなどして、全国区の人気となった。下半身のもっこりが小・中校生に受け、我が家には息子が買ってきた何体ものまりもっこりキーホルダーがある。

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お茶目な「まりもっこり

 

    大人的発想ではあるが、イベントに出てくるゆるキャラさん達も大変である。特に夏場のイベントは水分補給、体調管理には十分注意しなければならない。

 

    私は以前、とある会社のイベントのお手伝いで一度だけ着ぐるみを着たことがある。うさぎの着ぐるみを着て、子供に風船を渡すというもの。

 

    それほど気温は高くはなかったが、さすがに中は暑い。出演時間は20分ほどでほとんどつっ立っているだけであったが、汗が吹き出てきて大変な思いをした。下着はべちゃべゃ。1日2回の稼働で、下着は2枚持っていて助かった。ミッキーマウスなど、激しく運動する人々の心中を察してしまった。

 

    イベントに花を添えるゆるキャラは、その自治体に親しみを与える存在だけでなく、その街に観光で訪問したり、リピーターになってもらえるメリットがある。ただ、人気沸騰を願ってグランプリでの順位という姑息な手段に訴えるのではなく、ネットやSNSで情報発信したり、イベントには必ず顔を出し、クチコミで情報拡散をしてもらうなど、デジタルとアナログを融合させ、地道に顔を売っていくしかないと思う。

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恋の沸点は何度だろうか