笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字877は「岡」。岡山県の城は歴史のターニングプレイス

今日の漢字は「岡」。岡目、岡っ引き、吉岡秀隆岡本太郎、ラーメンの山岡家。

 

山つながりで、次は岡山県。桃太郎の故郷。岡山城に後楽園、瀬戸大橋に小豆島。

 

    倉敷の堀と蔵もいい。そんな岡山の縁では、学生時代の小旅行で、内陸の街、高梁市に行った。ここには名城、備中松山城がある。山城でありながら天守閣が現存する貴重な城。伯備線を鈍行電車で北上し、備中高梁駅で下車。あとは城を目指してひたすら山道を徒歩で登る。途中まで車で行けるようだが、そんなやわな気持ちでは山城には登れない。戦国時代の武将(足軽)になった気分で歩くのが正統派の攻略方法と自分を戒めた。しかしよくぞこの山の上に天守閣が残っていたと感動する。明治の廃城令や、太平洋戦争の空襲を回避し、令和の時代に残る奇跡に感謝したいところである。

 

   お次は、同じく県内の城跡、備中高松城へと進む。超有名な羽柴秀吉の水攻めの城。本能寺の変がなければ、この城は有名にはならなかっただろう。歴史のifではないが、予定通り明智光秀の援軍が到着し、さらには織田信長が出陣してくれば、敵対する毛利は備中高松城をあっさりと放棄しただろう。本能寺の変がなければ、この時に切腹した城主、清水宗治もここまで歴史に名を残さなかったと想像される。

    或いは、本能寺の変後、毛利が和解に応じず、戦が膠着状態に陥っていたならば、羽柴秀吉は足止めをくらい、中国大返しは成功せず、その間に明智が着々と政権基盤を築いたかもしれない。本能寺の変とともに、この備中高松城は日本史を語る上で大いなるターニングプレイスだったのである。

 

    そんな城跡を見ようと、総社駅からレンタサイクルでトコトコと向かう。しかし着いてみても周りはのどかな田園風景が広がるのみ。かろうじて高松城址公園として整備されてはいるが、水攻めされた雰囲気のかけらもない。備中松山城の威風堂々の天守閣を見たあとだっただけに余計にがっかり。私が大富豪で城の再興に多額の寄附ができるならば、備中高松城を再興したいと本気で思う。

 

   ただ、そこにたどり着く前のサイクリングコースには、桃太郎の伝説と深い関わりのある吉備津神社吉備津彦神社と、どちらも歴史の風格を漂わせる立派な神社があり、こちらは拝観して正解だった。

 

   城好き以外には、「備中松山?備中高松?どっちも岡山県?紛らわしいわ」と言われそうだが、歴史の1ページを間違いなく飾った両城の存在感は、中国地方でも突出しているように思う。

 

   さて、岡山のサッカーはファジアーノ岡山ファジアーノはイタリア語で「キジ」。マスコットキャラクターもキジをイメージした「キジ丸」。岡山県の県鳥に由来する。本拠地はシティライトスタジアム

    このスタジアムについては、北海道コンサドーレ札幌の野々村社長が以前、シティライトスタジアムを引き合いにだし、「札幌ドームを借りると数百万円かかるのに対し、シティライトは数万円でいい」と比較していた。経営基盤の弱いチームにあっては、競技場の使用料金も馬鹿にならない。札幌サポーターの間でも、ドーム球場ではなく、サッカー専用球場の建設を望む声が多いが、自治体の協力なくしては、実現し得ないのもまた事実である。

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岡田真澄はホアンホアン大佐