笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字664は「恥」。男女の違いは恥ずかしい

今日の漢字は「恥」。恥辱、恥骨、羞恥心、破廉恥。

 

   男女が別れているものといえば、トイレと温泉。

   それにまつわる話。

 

   小学生就学前なのに明確に覚えているのは、トイレでのこと。

   母親とデパートに行ったのだが、急にうんちがしたくなった。当然一人ではまだ公共のトイレに行けないから、母親についてきてもらった。母親も男子トイレに入るわけにはいかないから、女子トイレに母親と入り、私は個室に入った。

   しかも母親は個室に入るわけにはかないから、「出口で待っているからね」と声をかけられたものの、孤独に対する恐怖心から、「ドアは閉めないでね」と言って私は和式のトイレで踏ん張り出した。

   とそこへ、誰かが入ってくる。「やばい」と思った瞬間、ドアがパタッと開き、私は女性と目が合った。

女性は「あら、ごめんなさい」と言ってドアを閉め、隣の個室に入っていった。

 

   女子トイレだし、しかもドアが開いていれば、そこにめがけてくるのは当然の行動。私は赤の他人の女性にお尻を見られてえらく恥かしかった。それ以来、女子トイレに対する恐怖心は拭えないまま成長した。

 

   よく高速道路のパーキングエリアで女子トイレの大渋滞に出くわすことがあるが、たまに、その行列に嫌気がさし、大胆にも男子トイレになだれ込むオバタリアンがいる。「ちょいとすいませんよー。混んでいるんでね」と悪びれもせず、ずかずかと入ってくる無神経さには呆れるが、おしっこの我慢ができないのかもしれない。注意するのも面倒なので見て見ぬふりをするが、羞恥心のないおばはんは強いと感心してしまう。

 

男女別といえば、露天風呂。これは妻の話。

「ひどーい」と言って、妻は温泉の露天風呂から帰ってきた。

  朝の時間帯で朝食にはまだ時間がある。妻は朝食前のひとっ風呂で、露天風呂に行っていたはずだ。

   ここは別府の温泉ホテル。レンタカーを借りて大分から鹿児島まで行く旅行計画を立て、昨日から別府で1泊。その日の朝だった。

顔を紅潮させて、「露天風呂に入っていたら、男の人が入ってきた。ぎょっとして見たら、そ知らぬ顔をしてお湯に浸かりに来たのよ」

「混浴と間違ったんじゃないの」

「間違いなく男湯と女湯ののれんがかかっていたから、間違えるはずがないわ。絶対あいつは確信犯よ」と怒りは収まらない。

「勘違いってこともあるだろうに。それですぐに出てきたんだ」

「当たり前でしょ。男と一緒にゆっくり温泉に浸かるほどず太い神経じゃないわ。恥ずかしいし、もう本当に腹が立つ」

   確かにその男は朝に露天風呂に行く人は少ないと睨んで、半ば確信しながら女湯にトライしたのだなと、私もその男の大胆さに呆れた。

 

   今や温泉ホテルは入り口に青色の「殿」とか「男湯」、女性は赤色で「姫」とか「女湯」などの表記がはっきりとなされているから間違えようがない。それを早朝とはいえ、お客がいないことを見越して女湯に突進していく男の神経は、なかなかず太いが、妻がのんびり温泉に浸かる権利を奪ったことは罪作りなことだと、妻に対して同情したのであった。

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「羞恥心」を歌っていたクイズ「ヘキサゴン」は懐かしい