笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字866は「拙」。熊本では拙い英語で外国人に話しかけた

今日の漢字は「拙」。拙攻、稚拙、拙者、拙宅。

 

都道府県のイメージシリーズ4回目。今回は熊本編。

栃木、茨城、兵庫と来てさらに西へと向かう。

    熊本のパブリックイメージは、くまモン一択。全国の都道府県ゆるキャラの中でも、最も高い人気を誇るキャラと言っても過言ではない。くまモンを世に出した小山薫堂の功績は大きい。

   観光名所も阿蘇という超ド級の名所に加え、加藤清正が築城した熊本城という名城がある。2016年の地震で石垣が大きく崩落したことは記憶に新しい。

    郷土料理は、馬刺しと辛子レンコン。辛子レンコンは何度かスーパーの九州物産展で買って食べたが、旨い。お酒に合う。

 

そんな熊本訪問の記憶は、学生時代まで遡らなければならない。

    当時居住地の関西から一人フェリーに乗り、北九州の門司から電車を乗り継いであちこち観光しながら南下し、熊本に到着。水前寺公園、熊本城とお約束の名所を回り、阿蘇へと旅した。

    阿蘇を一巡りしてまた熊本に戻ろうと電車に乗っていると、外国人女性が一人乗り込んできた。電車内は4人がけのボックスシートで、そこの斜めに2人座るシチュエーション。日本人同士、旅人同士だったらまず声はかけないが、外国人の若い女性が向かいに座る展開に、ちょっとだけ私の好奇心に火がつき、思い切って話かけてみた。

 

「エクスキューズ、ミー。アー ユー トラベラー?」

「YES」という言葉を引き出したあと、「フエア アー ユー フロム」と、お決まりの拙い中学生英語を駆使。そこからたどたどしい会話は続き、彼女はカナダから日本に旅行に来ているトラベラーだった。30年以上も前のことなので、思い出せるのはそれだけ。その他にどんなことを話していたかはすっぽり記憶から抜け落ちている。ただ、阿蘇から熊本に着くまで、何か必死になって話していたことだけは忘れない。我ながらよくぞ勇気をもって話しかけたと思うが、自分も旅人だから「旅の恥はかき捨て」もあったのかもしれないい。

 

    熊本での思い出をもうひとつ。熊本のユースホステルで同部屋になった大学生は自転車で九州を回っていた。食事は超節約派で、朝、昼、晩と3食、食パン。食パンだけでは味気ないので、自ら持ち歩くマヨネーズをトッピングしていた。いわば3食マヨネーズパン。「マヨネーズとパンだけで一週間もちますわ」彼は事もなげに話したが、なぜか熊本の印象で、マヨネーズ青年の記憶が強烈に印象に残っている。

 

   さて、サッカー。現在J3ロアッソ熊本は赤を基調にしたウェアが映える。「火の国熊本」から、イタリア語の「ロッソ(赤)」と「アッソ(唯一の)」を組み合わせた造語。「アッソ」には阿蘇の掛詞もあると想像。ユニフォームの胸スポンサー、焼酎製造である高橋酒造の「白岳」の文字が映える。J3が安住の地ではないはずで、阿蘇の火のように燃え上がってほしいと思う。

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拙者は会社員である