今日の漢字1018は「脚」。100名城行脚は苦行でしかない
今日の漢字は「脚」。脚本、橋脚、失脚、脚立、三脚。
日本100名城について考える。大阪に住むみ100名城めぐりを趣味にをしている友人がいて、ようやく60城を制覇していたと言っていた。東京や関西なら、近くに多くの名城があるから行きやすい。しかし私のように、城好きではあるが、北海道に住む限り、100城制覇のハードルはとてつもなく高い。
そんなわけで、今までの人生で訪ねた名城はどれだけあるか記憶を辿ってみた。
関東・・なし
四国・・松山城
合計しても27城。こうして見ると、全く制覇できていないことがわかる。
このうち、半分以上は30年以上前の学生時代に行ったところばかりだから、社会人となって以降、ほとんど制覇できていないことになる。
では、これから残りの城を少しは制覇できるかと考えても、甚だ心もとない。
よほどの目的を持って城攻めをしないと、中途半端になる。そもそも遠く北海道に住む人間にとって、本州を旅するチャンスはそうない。ということは、せっかく行くならば城だけではなく、いろいろな観光名所を巡りたくなるのは山々。城だけを目的に旅をするのは極めて勿体ないと思うのである。
例えば、ぜひ訪問してみたい城に高知城がある。四国は他にも今治城や大洲城、宇和島城があるが、四国旅行でそれらを一気に制覇するのは無理。しかもどうせ高知に行くなら、坂本龍馬の桂浜にも行きたいし、「はりまや橋」も見たいし、カツオも食べたい。やりたいこと、訪問したい所がたくさんあり、城巡りに時間を割けないのである。
結論を言えば、個人的に100名城行脚はどう考えてもこの先無理と諦めざるを得ない。地の利ならぬ地の不利面からは如何ともしがたいと思っている。
ところで、100名城で一番訪問しにくい場所は、根室である。「根室半島チャシ跡群」がリストアップ。100名城選定者は、よくぞこの場所を選んだ。それはいい意味ではなく、いじめではないかと思うくらい、レアで遠い場所。北海道民ですら行ったことのないし、ほとんど知られていない城跡。従って、100名城を制覇しようとする人は最後の苦行を強いられる。しかし私と同じ感覚を持つ人なら、人気のないチャシ跡に行くくらいなら、釧路湿原や、摩周湖・阿寒湖、知床に足を運び、道東の大自然や温泉を満喫したいと思うはず。何もない根室に時間をかけてわざわざチャシを見る価値以上の醍醐味が他にもあるのだから、そちらが最優先と思うのは、私だけではないはずだ。
そういう意味では、「100名城だから」と無理をしてスタンプラリーのように義務で回るよりも、多様な観光対象に価値を見出し、それらを楽しんだ方がよっぽど満喫できる。そんなことを、100名城歩きに汲々としている人々にアドバイスをしたいのである。