笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字332

今日の漢字は「火」。火事、火蓋、戦火、業火、火中、野火、篝火、下火、火野正平

    火にまつわることわざ、四字熟語はかなり多い。その中でもよく使われるのが、「飛んで火に入る夏の虫」。明かりにつられて飛んで来た虫が、火で焼け死んでしまうことから、自ら進んで危険や災難に飛び込んでいくこと。

   この使用例で記憶にあるのは、イチローメジャーリーグの試合で自分が活躍し、チームが勝利した時のヒーローインタビューで、自分の活躍の感想に、「飛んで火に入る夏の虫」という言葉を使った。私はこれを聞いて?と思った。飛んで・・・は、大した思慮もせず自ら危険な思いをして結果自爆する意味。相手チームが、我々の強いチームに無理に闘いを挑んできて、返り討ちにしてやったと言いたかったのか。自分が火に入った虫である訳はないので、これは相手に対して失礼であり、礼儀を欠く発言ではないか。他の真意を伝えたかったのかもしれないが、少し軽口というか、イチローらしからぬ発言だった。

   飛んで・・・の使い方を例えて言うなら、「怪しい健康器具を販売するあの店に母さんが行くなんで、店からすれば、飛んで火に入る夏の虫だ」。

    もう一つの言葉は、「楽屋から火をだす」。自ら災いを引き起こしてしまうたとえ。

    ある寒い秋の日、知り合いの会社の車庫の中で、社員総出で焼き肉パーティーをした。無事終わった後、炭火の火をしっかり消したつもりだったが、種火がほんの僅か残っていて、数時間くすぶり続けて出火。車庫が火事になった。幸い車は車庫の外に出したままだったから良かったが、車に燃え広がれば、もっと大変なことになっていた。

   間違いなく火を消したと慢心した結果の惨事だったが、自らの不注意で災いを招いてしまった。「楽屋から火を出す」ならぬ「車庫から火を出すな」の戒めとなった。

   火は危険な存在であり、大火傷や大怪我にならぬよう、戒めとする上でも、注意を換起することわざや慣用句が多い。

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戦いの火蓋が切っておとされる合戦はワクワクする