笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字250

今日の漢字は「花」。花粉、花束、花見、花火、花柄、花園、花より団子、花柳会、宮川花子、立花孝志。花は今も昔もその鮮やかな色彩に心を奪われると同時に、風流を感じてもいた。多くの和歌にも花が歌われている。小野小町「花の色は うつりにけりな いたずらに わが身よにふる ながめせしまに」紀友則「久方の 光のどけし春の日に しづ心なく 花の散るらん」花の命の短さ、散りゆく花の儚さなど、わびさびに通じるものがある。一方で辞世の句では、細川ガラシャ「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ人も人なれ」は、花も人も散り時を知るという、戦国武将の妻としての潔さを感じざるを得ない。花も人生も一瞬の栄華を極めた上で散って無くなるという無情感は、儚さに通じるものがあるから、多くの歌に詠まれているのではないか。「細く短く」、花のように潔く散りゆく人生が理想と言いながら、生に執着する現実感はいかんともし難い。

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北海道にも白樺花粉がある