笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字1030は「細」。硬い食べ物を細かくして食べよう

今日の漢字は「細」。細胞、細工、繊細、細君、細雪

 

 最近はすっかり硬い食べ物をみかけなくなった。

 肉に代表されるように、柔らかくて食べやすいものが世の中に溢れている。子供は硬い食べ物を長時間かけて咀嚼して食べることを経験せずに成長する。歯が弱くならないかと心配になる。幼少期に硬い食べ物との付き合いがあった私としては、少し寂しい気がする。

 

 私の中での硬い食べ物の記憶は、鯨肉。捕鯨の減少で鯨肉を食べることは皆無だが、小学校の給食には鯨肉の串カツがよく出た。家では鯨肉のスライスベーコン、鯨肉は給食と差別化していた。その串カツは旨いのだが、結構硬かった。歯ごたえは十分で、なかなか噛み切れない。もぐもぐしながら、いたずらに時間が過ぎ、焦ったこともあった。学校給食の記憶は「あまり美味しくない」イメージしかないが、この鯨肉の串カツとラーメンは今でも食べたい給食ナンバー1,2である。

 

 お寿司のイカ。これは黒歴史だが、一度親父が飲み会のお土産で買ってきた握り寿司のイカがやたら硬くて噛み切れなかった。結局無理して飲み込んだところ、具合が悪くなり、吐いてしまう事態に。だから今でも回転寿司でイカを見ると「硬くないか」と疑心暗鬼になる。今の回転寿司で硬いイカなど出そうものなら、大ブーイングだから心配はいらないが、トラウマになっている。

 

 青年になって大学生時代の海外旅行。ドイツでのフランスパンが硬いこと。カチカチのパンで、食べるのに難儀した。あるとき、あまりの硬さに唇が切れて血が出た。それくらい硬いパンのオンパレード。しかしなぜかスライスしたフランスパンに名物フランクフルトソーセージを挟んで食べるとめちゃ旨かった。だから許そう。ネットで外国人が「日本のパンは柔かいパンばかりで歯ごたえがない」との意見を目にしたが、多分ドイツ人だろう。確かに硬いパンに普段慣れている人には、日本のようなふんわりパンではお腹も満たされず、邪道かもしれない。フランスパンも日本のベーカリーでは柔らかめに焼き上げられているから、歯ごたえ重視の人には物足りないかもしれない。

 

 世の中にあまりにも柔かいものが増えていくと、大人も子供もどんどん咀嚼力が低下していくように思う。たまにはレンコンやりんご、セロリのまるかじりのように、硬いものを敢えて口の中で細かくして食べることで、口内のさまざまな部位に刺激を与えることも大事ではないかと思う。

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毛細血管の血行を良くしよう