笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字1019は「珍」。何でも珍しい5歳児の好奇心を持とう

今日の漢字は「珍」。珍妙、珍重、珍品、珍味、珍答。

 

 茂木健一郎は「脳がめざめる教養」の中で、教養を磨くために「深く知る」ことを実践せよと説く。そして深く知るために重要なことが、好奇心を持つこと。私はこのブログで再三好奇心について述べているが、茂木健一郎も同様に、教養を磨くための入り口になるのが好奇心だと言う。そして茂木氏は、5歳児くらいのキャラクターを設定し、5歳児になったつもりで考える、つまり「タイムマシン脳トレ法」の実践せよと主張する。

 

 5歳児はいろいろなことを珍しがる。「なんで」「どうして」の好奇心の塊。だから好奇心を強制的に発掘させる方法として、「自分は今5歳児である」と暗示をかける。1分なら1分、時間を決めて目につくものを声に出してみる。「空、雲、葉っぱ、人」。大人としては、さすがに外で声を出すのは恥ずかしいが、脳を活性化して好奇心を呼び覚ますのが目的であり、とにかく感じたことを声に出す。それを続けていくことで自分の気持ち、好奇心のあり方が敏感になっていくという。

 

 そして気づいたことをさらに深く掘り下げるためにクラスターを発見する。クラスターとは集団、群れであり、いわばテーマとも言えるもの。そこから細分化した項目にどんどん首を突っ込んでいくのである。

 

 最近、わたしが掘り下げ、好奇心をもって深く知ろうと思ったことは、海の生物について。たまたま小説「無人島に生きた16人」を読んでいたら、明治時代に船が大破し、たどり着いた無人島で、船員はやたらとウミガメを食べるシーンが出てくる。5歳児になった前提で、「ウミガメって何だろう」との好奇心から、海の生物について興味が沸いた。そこでアマゾンでウミガメ関連の本を探していたら、「ウミガメは100キロ沖で恋をする」という本がヒット。面白そうなので買ってきて読んた。ウミガメは絶滅危惧種であり、筆者はウミガメの保護のために卵をきちんと孵化させるように小笠原諸島インドネシアなどの島を奔走する。そのけなげな姿勢に胸を打たれた。海の生物というクラスターから、ウミガメの生態を学ぶ好奇心の掘り下げという行為がとても勉強になった。

 

 ただしこれで終わってはそれ以上の教養の深堀りにはならないので、それ以外の海の生物にまつわる話しも勉強してみようと思う。

 そんな大人の心の中に5歳児の好奇心を持ちつつ、気づいた興味を深堀りしていく。それを愚直に続けることで、少しでも教養が身についていくような気がする。

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珍味の王道はイカの燻製