笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字993は「闘」。新日本プロレスの闘魂魂は生きている

今日の漢字は「闘」。格闘、奮闘、闘志、闘牛、闘鶏。

 

新日本プロレスV字回復の秘密」を読んだ。1980年代から90年代に隆盛を誇った同団体が、2000年代に入り大失速し人気低迷。しかし新たなスター選手が台頭し、その後再び人気を博してV字復活を遂げるというストーリー。

 

 そのストーリーに関して言うならば、私の新日本プロレスとの関わりは2000年代初頭で終わっていた。1980年、90年代の新日本プロレスは全盛期。あの頃は本当に面白かった。アントニオ猪木を筆頭に、藤波辰爾木村健悟獣神サンダー・ライガー、ヒール役に長州力アニマル浜口キラー・カーン、外国人はハルクホーガンやアンドレザ・ジャイアント、ビックバンベイダー。きら星のごとく輝く選手たちが躍動し、私は金曜20時のテレビ朝日「ワールド プロレスリング」を毎週楽しみにしていた。たまにプロレス雑誌「週刊プロレス」も買って読むくらい、半プロレスオタク状態だった。

 

 しかし、闘魂三銃士蝶野正洋橋本真也武藤敬司)が活躍するあたり、および柔道家小川直也がケンカファイトで新日本プロレスに殴り込んできた2000年前後あたりから、プロレス人気に陰りが見え始めた。

 私は2001年の年始め、新日本プロレスの1月4日の東京ドーム大会を観戦した。6万人の大歓声がこだまするなか、闘魂三銃士佐々木健介らが躍動。私はスタンド席から手に汗を握り観戦していた。あの頃は、このあとまさか坂道を転げ落ちるように人気がなくなるとは思いもよらなかった。

 

 人気急落の原因は、アントニオ猪木が格闘技の刺客を新日本プロレスに送り込み、刺激させたこと。これにより新日本のプロレスラーたちは格闘技家に次々と敗れる波乱が顕在化した。またK-1やPRIDEなどの総合格闘技が台頭。さらに選手が他団体に頻繁に移籍したり、さまざまな団体が乱立し群雄割拠時代に突入。もう何が何だかわけがわからなくなった。アントニオ猪木のカリスマ性も次第に薄れ、新日本プロレスの人気もそれに比例するように凋落。業界全体のゴタゴタに多くの老舗ファンは嫌気が差し、プロレスから離れていった。私も同様にいつしかプロレスファンを卒業した。

 

 それ以来、プロレスを生でもテレビでも見ることは無くなった。そうした中、2010年代に入り、知らず知らずのうちに新日本プロレスは息を吹き返した。実は今は隆盛傾向にあると上記の本を読んでびっくりした。今まで全く興味がなかったがために、プロレスの情報収集をしてこなかったが、新日本プロレス棚橋弘至オカダ・カズチカなど、ニュースターの台頭で、大人気だそう。2005年には売上15億円の最底辺状態から、今や60億円までV字回復。プロレスの聖地後楽園ホールも連日満員だという。新日本プロレスの闘魂魂は消えていなかったのだ。

 

この本を読まねばわからない現実があった。

 ワールドプロレスリングは実は今でもBS朝日で放送している。プロレスラーの名前はさっぱりわからないが、もう一度昔のプロレスファンに戻ってみようか。そう思わせる熱い情熱を傾けた男たち物語であった。

 

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巌流島の決闘は熱い闘い