笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字991は「疲」。「お疲れ様」という言葉を使わない

今日の漢字は「疲」。疲労、疲弊。

 

「幸せのメカニズム」で著者の前野隆司氏が鋭いことを指摘していた。少し長くなるが、引用したい。

(以下、引用)

日本人の美徳ではあるが、変えた方がいいと思うこと。自らを否定してしまうネガティブ表現。それは「お疲れ様」という挨拶である。

「お疲れ様」は、20年くらい前は、仕事が終わって帰る時の挨拶だった。仕事を終えて疲れていることを労う言葉だった。しかし最近、若い社会人は「おはよう」「こんにちわ」を言うかわりに「お疲れ様です」を言うようになった。朝でも昼でも「お疲れ様」である。

 

この「お疲れ様」という言葉は「私は疲れている」というメッセージをお互い脳に刷り込もうという企み。こんな挨拶、あり得ないし、こんな挨拶は、いらない。

 

 月曜の朝から、元気いっぱいに働こうと思っているのに、どうして「お疲れ様」と水を差すことを言うのか。しかも「さま」とは何様か。疲労の王様か。お疲れ様を日本から撲滅させたい。

 

 英語の挨拶はどうか。「How are You」「I am fine thank yo and youu?」「I am fine」。中学生で習うこのフレーズは、日本人なら100%こう答える。「調子はどう?」「元気です。あなたは?」「元気だよ」。アメリカ人も最近の挨拶では元気だけではなく、greatやexcellentを使うらしい。何とポジティブ。間違っても「Are you tired?」とは聞かない。

 

 それがなぜ日本人同士の挨拶だと「疲れる」のか。これを見て日本とアメリカ、どちらが活気ある社会か、一目瞭然である。

 

以上が前野氏の指摘だが、私はあまりにも正論なので、うなってしまった。

 確かに月曜の朝から「お疲れ様です」はおかしい。我々は何も考えず、空気のようにその言葉を使っているが、そもそも「朝から労う」必要性が全くない。意味不明。考えて見れば、電話でもメールでも社内では1日中「お疲れ様です」と言う(書く)。

 

あほや。

 

そこで私は「一人お疲れ様撲滅プロジェクト」を始めることにした。

 

 まず、あいさつは「おはよう」。これだけでいい。電話とメールの冒頭は「お世話になっています」を使う。社外に対して普通に使う言葉を社内でも使う。全く違和感はない。これで6割方は解決する。

あとは、後輩の仕事ぶりへの労い。これは別の用語で代用するしかない

いいね。いいじゃん。ナイス。いんじゃね。

目上には難しい。「ご苦労さま」も使いたくない。ここは「お世話様です」にしよう。

 

 普段「お疲れ様」を言わないように意識していると、いかに普段「お疲れ様」を使っているかよくわかる。思わず口から出てしまい、「あっやべ」と思うこともしばしば。慣れるしかない。一人プロジェクトの違和感が無くなれば、他の人にも広げよう。

 

 アメリカ人に倣い、ポジティブ語を言うように心がければ、「言葉の疲労生活」から脱却し、元気の出る会社づくりに役立つと思う。

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疲労も疲弊も使用禁止でいこう