笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字968は「鎌」。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」はどうだったのか

今日の漢字は「鎌」。農具の鎌、ファイターズ2軍本拠地の鎌ケ谷、中臣鎌足

 

 昨日から始まった2022年NHK大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」第1回を見終えた。

初回視聴の感想を書こうと思う。

 

 何と言っても主役の小栗旬よりも、大泉洋の存在感が圧倒的であった。大泉の役が、のちの征夷大将軍源頼朝という役回りもあるが、演技の安定感には舌を巻いた。北条義時役の小栗旬を完全に食い、どちらが主役かわからないくらい大泉の演技は光っていた。源頼朝はストーリー上は前半期で退くだろうが、ずっと見ていたい役者である。前半部分は大泉に注目である。

 

 また、今回のドラマの目玉である、三谷幸喜のシナリオは、まあこんなもんかという感じ。最初と最後に頼朝の逃亡シーンを繰り返すなど、展開が全体的にスピーディであったほか、北条政子役の小池栄子の演技は、「型に嵌まった時代劇」シーンとは一線を画す、現代風のコミカルな演出に特徴があったと思う。

 

 出演する役者は、小栗旬大泉洋に加え、小栗旬の初恋の相手、八重役に新垣結衣平清盛役に松平健源義経役に菅田将暉北条宗時役に片岡愛之助など豪華キャスト。さすがに歴史と伝統の大河ドラマだけに、NHKの気合の入り具合がわかる。

 次回(次週)も見てみたいという気持ちにさせられた。

 

と、ここまではポジティブ意見。

 

お次はネガティブ意見。

 やはり鎌倉時代はわかりずらい。源平合戦ならば平家VS源氏の戦いの構造なので、理解しやすいが、そこまでに至る過程が複雑。特に初回の伊東家の存在がよくわからなかった。私はこの日のために、鎌倉時代を特集した「歴史人」という雑誌を購入し、予習したため、初回からストーリーは理解できた。しかし、何の予備知識もなく見始めた人は、ちんぷんかんぷんだったかもしれない。大河ドラマは万人に向けた作りではなく、本当に見たい人向けに作られているものの、ハイライトの「源平合戦までは何とか我慢して見てね」の意図が少し見え隠れする。

 

 また、ナレーションの長澤まさみが今ひとつ。滑舌が悪く、暗くて聞き取りずらい。私は字幕スーパーで見ていたのでナレーションを字で追えたが、素の状態で聞くと、わかりずらかったと思う。本編が終わった後の史跡紀行でのNHKアナウンサーのナレーションはクリアで聞き取りやすく、差は歴然。個人的に思うに、ナレーションにタレントを使う必要があるのだろうか。演技ではなく、ナレーションでタレントの新境地を切り開くNHKのチャレンジ精神はわかるが、ドラマのクオリティを落とすのではないかと懸念する。

 

 今や趣味やメディアの多様化により、テレビドラマで1年間視聴者をつなぎ止めるのは至難の技である。豪華キャストや著名なシナリオ作家を並べても、ストーリー自体がつまらなければ、視聴者からそっぽを向かれる。特に時代劇は扱う年代で嗜好性が分かれる。私のように単純に「鎌倉時代の史実を学びたい」人、俳優を見たい人、ドラマのシナリオやストーリーから見る人と様々ではあるが、1年間飽きずに見続けたくなるような展開を期待したい。

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鎌田性で思い浮かぶのは、鎌田大地くらいしかいない