笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字950は「刺」。リアル読書会は脳への刺激になる

今日の漢字は「刺」。風刺、刺繍、刺客、有刺鉄線、刺青。

 

   昨日の続きでリアル読書会パート2。初体験の読書会参加レポート。

   とある休日の午前中。読者会が行われる会場にいそいそと出かけた。

   見ず知らずの所に行くのは緊張が伴う。幼稚園児じゃあるまいし、経験不足だろうと言われればそれまでだが、初めての体験は何かと緊張する。

 

    考えてみれば、最近会社の人以外と雑談していない。コンビニ店員やスーパーのレジ係の人との会話は会話とは言わない。いかに普段、井の中の蛙でいるかがよくわかる。コロナ禍を理由にしてはいけないし、初対面の人と話すことは、脳への圧倒的な刺激にもなる。アラ還で緊張する自分が情けないが、経験を積めば、だんだん怖いものはなくなる。相手は所詮みんな日本人だ。

 

    ネットに示された案内では、各人が紹介したい本を持ち寄ってプレゼンし、そのあと質疑応答を受けるというもの。一人15分の持ち時間とあった。そこで私は以前ここで紹介した増田俊也著「七帝柔道記」を携えて臨んだ。

 

   会場には20人ほどが参集。男女比=3:7くらいで女性が多い。常連さんが多いらしく、雑談に花が咲いている。初参加者の私は居心地の悪さを感じながら半ば空気のように存在感を消し、会場の端っこの椅子にちんまりと座った。

 

   ほどなく60歳くらいの男性司会者が前に出て進行を開始。コロナ禍でなかなかリアル読書会が開催できず、今日は久しぶりの開催であること、皆さん集まるのも久しぶりなので、十分に楽しんでくださいという趣旨を述べた。さらに、「今日は初参加者が2人います」と続け、「まずは〇〇(私のこと)さん、ひとことお願いします」と、いきなり自己紹介を振られた。

 

    予想はしていたものの、いきなり当てられて面食らう。一応は用意していた、インドア派で本の虫なことと、いつも読む本のジャンルが偏るので多くの人の意見を聞いて視野を広げたいこと、アウトドア挑戦の一環でこの会に申し込んだことを淡々と話す。ここで笑いを取れる関西人ではないので、面白みの全く無い、優等生的な自己紹介で終わる。



    そのあと、参加者は3組のグループに分かれて、各々持ち寄った本を5分で紹介しつつ、その本に対する質問を10分受ける形で進行。私は柔道に命をかける熱い男たちの生き様を描く「七帝柔道記」の凄さについて語り、適度に質問を受けながら自分のパートが終わった。プレゼンは前もって家で練習してきたので、比較的すんなりと紹介できた。

 

    グループワークがひと通り終わり、今度は全員が円になり、再度一人1分程度のプレゼン。それが20分ほど続く。

    さらに質問タイムで、違うグループにいた人たちからクロスオーバーで質問がなされる。正味2時間半くらいの読書会はなんやかんやであっと言う間に過ぎた。さらにアディショナルタイムで、話し足りない人同士の雑談タイムがあり、私も少し雑談に加わった。

 

    終わってみた感想は、当たり前だが、やはり他人が紹介する本はバラエティに富んでいて、刺激的である。「へーこんな本があるんだ」と自分のフィールドとは全く異なる本の紹介もあり、目から鱗だった。いかに自分の視野が狭いかを痛感させられるとともに、読んでみたい本が多々あったのは収穫だった。

 

    以上がリアル読書会の顛末であるが、参加者は皆本好きであると同時に本についての意見を丁寧に述べる人が多く、「意識の高い系」の人が多い印象であった。

    結果的に見ず知らずの男女と話すという機会に恵まれ、脳への刺激にもなったが、こうして話ができることも、「本」という共通の話題があるからこそである。普通何もネタが無いなかで雑談するのは厳しいが、共通ネタの会話は、スムーズかつストレスなく進行できるからいい。共通の話題があることで、いかに共感につながるコミュニケーションが出来るかがよくわかった。

 

   この会は今後オンラインでも進められるので、次回も参加してみたいと思う。

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