笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字946は「単」。音楽と結びつけると、記憶は簡単に甦る

今日の漢字は「単」。単位、単独、単一、単調、単細胞。

 

    過去の記憶を呼び戻すのは簡単なことではない。何十年も生きていると、毎日いろいろなことが起きるから、いちいち覚えてもいないし、思い出す必要もない。しかし記憶を呼び起こそうとする時、昔聞いていた音楽を聞き直すことで、記憶が簡単に蘇ることがある。音楽と紐づけた記憶のフラッシュバックに想いを馳せよう。

 

    松田聖子の「青い珊瑚礁」。最初のサビは歌詞を見なくてもすらすら出てくる「ああ、私の恋は 南の 風に乗って走るわ ああ 青い風 切って走れ あの島へ」は頭の中にこびりついて離れない。この曲を聞くと、母校の高校の学園祭で、同級生の男子生徒がセーラー服に女装して青い珊瑚礁を熱唱したのを思い出す。当時、ほとんどの女子学生が「聖子ちゃんカット」でおしゃれをしていたが、そんな女子生徒に大いに受けた。考えてみれば、松田聖子の代名詞「かわいこブリっ子」や「かまとと」も今や死語となった。

 

    原田知世の「時をかける少女」。黒柳徹子久米宏司会の「ザ・ベストテン」に彼女が初めて登場した時は、テレビに釘付けであった。その日は、どこからか彼女がこの番組に生出演する情報が流れていたため、私は朝からそわそわしていた。彼女が歌った時の初々しさは忘れられない。当時まだ高校1年生の彼女は、随分と素人っぽさが目についた。この前会社の20代の若者と雑談していたら「原田知世を知りません」と言われて顎が外れた。30歳以上違うとジェネレーションギャップをひしひしと感じる。

 

    荻野目洋子「ダンシングヒーロー」。会社員となり、ボーナスで最初に買ったのはCDプレーヤー。それまではレコードを聴いており、友人から「CDの音質は凄くいい」と聴かされていたので、衝動買いした。それで買ったは荻野目洋子のCDアルバム。CDを入れて「ダンシングヒーロー」のイントロが流れた瞬間、びっくりした。何と言ってもノイズが無くクリア。しかも音に張りと躍動感がある。彼女の歌の迫力も凄い。同じ音楽かと思うくらい何度も聞き直した。この時のインパクトは今でも脳裏に焼き付いている。

 

   プリプリ「世界で一番熱い夏」。当時付き合っていた彼女とドライブで何度も聴いた。当時のカーオーディオはカセットテープが主流で、もう一度聞きたい場合は巻き戻す作業が必要だった。お気に入りのこの曲を何度も巻き戻して聴いていたが、高速道路で聴く場合は、助手席の彼女が何度もその操作をしていたことが思い出される。

 

    寺尾聰ルビーの指輪」。レコード大賞など、その年の歌謡大賞を総なめにした名曲。当時受験生だった私は必死に勉強していたが、たまに息抜きで見るテレビに毎日のようにルビーの指輪が流れ、そのフレーズが頭から離れなくなった。勉強しながらも「くーもーりーガラスは向こうの風の街」がぐるるぐるると頭をめぐり、勉強どころではなかった。その影響で受験は失敗。それを寺尾聰のせいにするのはお門違いだが、受験勉強と聞くたびにルビーの指輪を思い出す。

 

記憶と音楽は意外につながっていて面白い。

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