笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字906は「鶴」。岩手はグルージャ盛岡の鶴キャラがいい

今日の漢字は「鶴」。白鶴、鶴亀算舞鶴、真鶴、鶴田真由

 

    岩手県都道府県の中では面積は2番目。魅力度ランキングでは30位と中位をキープ。わんこそば、盛岡冷麺岩手山小岩井農場、民話の遠野、宮沢賢治あまちゃん。そこそこ観光アイテムは揃っている。個人的には、コッペパンにいろいろなものをトッピングすることで有名な「福田パン」にぜひ一度足を運んでみたいと思っているが、なかなか実現しない。

 

    以前も書いたが、青森在住時、プチ日帰り旅行であまちゃんのロケ地、久慈に行った。駅で電動機付きレンタサイクルと洒落込み、あまちゃんがウニを採っていた小袖海岸を訪ねた。

    坂道を下り、漁港に入る直前に物凄い高さの防波堤が現れる。2011年の東日本大震災の大津波の影響で、その対策として建てられた巨大な構造物。高さは15メートルはありそうかというくらい、ドデカイ。港の安全、そして地域住民の命を守るためにはこれくらいの防波堤を造らなければならない、自然への恐怖心を感じた。そして自然の活動に対して人間はいかに無力の存在かを思い知らされた。地球は日々活動しているのだ。

 

    小袖漁港では海女さんのウニ漁のショーあり、採れたてのウニ(500円)を食することありと、小一時間ほど楽しんで踵を返す。そして自転車で帰る途中あった商店で、飲み物を買うべく、休憩タイムとしたところ、ひょんなことから店主と雑談となった。

「お客さんは東京から来たの?」

「いえ、青森から日帰りで来ました」

あまちゃん見に?」

「そうです。あそこの防波堤は、ばかでかいですね。巨大ロボットみたいで。このへんもかなり津波が来たのですか」

「道路に電柱が立っているしょ。電線に海藻がひっかかるくらいの津波が来た。うちはまだ高台だからいいけど、浜の人たちは本当に大変だったわ」

津波は電線にかかるくらいの高さで押し寄せたと聞き、改めて津波の驚異をまざまざと見せつけられた。

 

    震災から10年が過ぎ、人々の記憶も風化しつつある。喉元過ぎればではないが、あの時の記憶、記録は後世に遺していかねばならない。1000年に一度と言われる津波が、もうしばらく来ないという保証はどこにもない。地球は常に生きており、いつ何時日本列島に影響を及ぼすか誰もわからない。しかもそれは、東北だけのことではなく、日本のどこで起きてもおかしくないのである。

 

「災害は忘れた頃にやってくる」の標語はある意味名言。あの時の災害の記憶を風化させることなく、有事に備える意識を常に持ちたいものである。

 

    さて、岩手はJ2グルージャ盛岡。ここのマスコットキャラクターがいい。キヅール。いわゆる鶴。南部藩の家紋が鶴だったことに由来する。この姿形が独特。可愛らしさは全くなく、流線型なゆるキャラ軍団とは一線を画す鋭角仕様。いわゆる「ガキガキ」したフォルム。まさに折り鶴的な発想であり、ゆるキャラ軍団の中に身を置けば、浮いた存在になることは間違いない。そんな個性的なキャラクターをぜひ現地で見たいものである。

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ジャンボ鶴田は好きだった