笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字755は「季」。東京夏季オリンピックは開催されるのか

 今日の漢字は「季」。季節、四季、雨季、乾季、年季。

 

    東京夏季オリンピック開催に対して否定的な意見が大半を占めている。コロナ禍のパンデミックに終息の気配が全くないなか、平和の祭典どころではないというのもあるが、個人的にも、オリンピックどころではないだろうと、大勢に同意見である。

 

    さて、そんな夏冬の数々のオリンピックを見てきた中で、記憶に残るシーンを思い出す。

今回は夏季オリンピック編。

   オリンピックへの関心の物心がついたのは、1976年のモントリオールオリンピック。時差の関係から、朝起きてNHKを点けると、オリンピックの試合を生中継していて新鮮に映った。モントリオールといえば、女子体操のコマネチ。10点満点を連発した演技のキレのすばらしさが脳裏に焼き付いている。ビートたけしが「コマネチ」のギャグを生み出したのは、コマネチの体操コスチュームの股間の切れ込みの鋭さを揶揄したものだが、今でもそのギャグが通用するから面白い。

 

   その後、夏の大会はモスクワ、ロサンゼルス、ソウル大会と続く。1988年のソウル大会は、地元韓国国民の熱狂的な応援を受け選手が躍動。逆に日本人選手には反日感情から各会場で大ブーイングが鳴らされ、日本人選手は総じて苦戦した。

    そんな中、光ったのは男子競泳100m背泳ぎの鈴木大地の金メダル。バサロスタートという、水中に長いこと潜航する独特のドルフィン泳法で見事勝ち切った。

 

   バルセロナアトランタシドニーアテネの4大会は日本女子マラソン躍進期。バルセロナアトランタ有森裕子の銀と銅メダル、シドニー高橋尚子の金、アテネ野口みずきの金と、4大会連続メダルの偉業を成し遂げた。特にその後国民栄誉賞を受けた高橋の「最高に楽しい42.195キロ」は有森の「自分で自分を誉めたい」以上のインパクトを残した。

   

    この輝く時代以降、残念ながら日本女子マラソン界は低迷期に入る。身体能力が欧米やアフリカ諸国の人たちに比べてそれほど高くないなか、持久力や長距離走行は日本人向きだとは思うが、アフリカ勢も力をつけており、入賞は果たせてもメダルへの道のりは遠い。

 

   北京、ロンドン、リオデジャネイロ大会は今ひとつ「これは」というのがない。強いてあげればロンドン五輪の女子バレーの銅メダル。エース木村沙織を軸に全員バレーで獲得したメダルは、1984年ロサンゼルス大会の銅メダル以来28年ぶりであった。1964年の東京オリンピック以降の強豪国として君臨し、日本のお家芸と言われたバレーボールも、体格の違いで歯が立たない。ねばり強く拾ってラリーを制する粘着力を発揮して、上位進出を期待したいものである。

 

    コロナ禍のなかで東京オリンピックが仮に開かれたとしても、観客も少ないだろうし、今ひとつ盛り上がりにかける印象も否めない。感染が拡大しようものなら、大批判は必至だし、政府も組織委員会も厳しい対応を迫られるだろう。自民党東京オリンピックが成功裏に終われば支持率が大きくアップすることを目論んでいるに違いないが、国民に向き合う真摯な姿勢を見せないと、絵にかいた餅に終わる可能性がある。

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季節風は西から東に吹く