笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字720は「樹」。大樹町とホリエモンの関係は

今日の漢字は「樹」。樹木、樹海、果樹園、樹木希林

 

  道東に大樹町という太平洋に面した町がある。ここは、ロケットとして有名な町である。
    最近では、ホリエモンが主導する「インターステラテクノロジー」が大樹町でロケットを開発し、何度か打ち上げ実験を行っている。

 

   そもそも過疎の、しかも道東の大樹町がロケット基地を作ったのにはちゃんとした理由がある。それは、地球は西から東に自転しているので、ロケットを宇宙に向けて飛ばすと、ロケットは東側の空に向かって飛んでいく。その東側に陸地や住宅地があると、もしロケットが墜落した際に、大きな被害を及ぼす。だからロケットを飛ばす際は、東側に海があるのが理想。そういう意味で、大樹町の東は太平洋しかないので、ロケットを打ち上げるには理想的なのである。1997年に公開した映画「コンタクト」で主演のジョディ・フォスターがロケットで異星体に会いに行く時に、大樹町からロケットが打ち上げられる。監督は、日本の大樹町がロケット基地であることを知っていて映画で取り上げたのだろうが、北海道地図が画面に映った際は、地元民としては何となく嬉しかった。

 

   そのインターステラテクノロジーのMOMO号を打ちあげを指揮するホリエモンは、年に何度も大樹町を訪れ、地元民と交流している。アイデアマンでもあるホリエモンは、何とか街を活性化できないかと、クラウドファウンディングでの資金集めや大樹町で働きたい人材を自ら運営するオンラインサロンを通じて呼びかけている。

 

   その第一弾が、居酒屋の開業。地元の食材を利用し、地元民が安い料金で集える居酒屋を計画。資金をクラファンで集めるとともに、居酒屋を運営する人材を広く募集。主に首都圏からオーディションを経て集まった若い男女6名が居酒屋の開業に向けて奮闘。実はその模様をドキュメント番組として地元放送局が紹介していた。お店のレイアウトから提供するお酒や料理のメニュー、価格などを、ずぶの素人6人が喧嘩をしながら侃々諤々の議論を経て決めていく様は、なかなか見ごたえがあった。さらに番組では、ホリエモンがお店にふらりと来訪し、メニューの価格設定などについてアドバイスをしていた。お店の名前は「蝦夷マルシェ」。オープン時にはテレビ番組の効果もあって盛況であったようだ。あれから3年が経ち、メンバーも変わっている。人口の少ない田舎の大樹町でコロナ禍のなか、ホリエモンのフォローがあるにしても、どう店を維持していくのか気になるところである。

 

   もうひとつは、これもホリエモンが仕掛けたパン屋。大樹町に「小麦の奴隷」という、カレーパンを目玉にしたパン屋をオープンさせた。これもクラファンと人材募集で、東京から脱サラしてきた店主がパン屋を開業し、パン屋のない街でパン文化を広めている。その模様を私は「ガイアの夜明け」で見たが、パン屋はそこそこ流行っているようである。ちなみに「小麦の奴隷」は大樹町での成功を受け、全国にフランチャイズ化していくようで、ホリエモンの野望も留まるところがない。ホリエモンがこれからも大樹町でいろいろな仕掛けをしていく姿を今後も注目したい。

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寄らば大樹の陰の人間が増えているのか