笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字719は「塊」。団塊の世代は男性ホルモン値を上げよう

今日の漢字は「塊」。金塊、肉塊、欲の塊。

 

  「団塊絶壁」(大江舜)に男性ホルモンの話が出てくる。著者が、メンズヘルス外来で多くの悩める団塊世代の男性を診察する堀江教授に話を聞いている。

 

   女性が年をとっても元気なのは、実は女性の脳も男性ホルモンであるテストステロンの比率が多くなり、女性の脳は男性脳に変わっていく。だから結果として強くなっているように見える。典型例が小池百合子だという(納得)。

 

   女性の身体は更年期を過ぎるとスイッチが切り替わってテストステロンの働きが強くなり、精神的にも社会的にも再浮上できるうらやましいホルモンシステム。韓流スターに夢中になったり、団体で徒党を組んで旅行したりと、男子高校生のように振る舞う。女性にとっては再び思春期が戻ってきたような感覚だという。

 

    一方、男性にとって、ホルモンが「バラバラ」になる決定的なきっかけが定年退職。テストステロンは加齢とともに減っていき、男は枯れていくと思いがち。しかしそうではないらしい。実はテストステロンは社会から離れていく人は低くなっていくが、社会と関わっていく人は高い値をいつまでも維持しているという。テストステロンは社会活動をするときに自分を主張するホルモン。縄張りを主張するホルモンである。最近の研究では、テストステロンの値が下がれば、うつや認知症につながることもわかってきた。だからそうならないためには、誰かと競い合う環境に身を置くこと。テストステロンには、仲間や社会との協調性を高める働きがあるという。

   

   確かにこの話を聞いて身近な例を思い出した。80歳を超える知人の母親は、高齢にも関わらず毎週社交ダンスを楽しみにし、コロナ禍をものともせず、皆勤賞で通っている。一方同居する80代の夫はどこにも行かず、あまり人と交わらずひきこもり状態だという。まさにテストステロンにより元気を維持する女性と、社会との関係が薄くなって枯れていく男性を象徴している。

 

   アメリカでは、テストステロンのホルモンを体に取り入れ、その減少を防ぐ治療がごく普通に行わわれている。しかし日本はホルモン後進国である。

   では男性はどうすればいいか。そのためには居場所を作ること。働いている人はその座を死守する。社会の即戦力となって大いに仕事をし大いに人生を謳歌する。趣味に熱中するならばダンスがいいという。エクササイズがあるし、女性もいる。競技で競うこともできる。男性ホルモンは競うことで分泌されるからいいそうだ。また、女性が入ることで俄然男は張り切るからいいのである。

 

   最後に先生は言う「ユニセックスという言葉があるが、今はユニエイジ。70歳も20歳も同じであり、超高齢化社会は旧来のモデルを見直し、ユニエイジの一人として大いに人生を謳歌すべし」と締めている。

   結局は、現役で働くのが一番ということなのだろう。

f:id:laughing-egao:20210502173807j:plain

金塊はどこかに眠っているのか